信仰の崩壊 ページ1
A視点
「教会ってこんなところがあったんだ……」
私は今、教会の奥の方へと入っている。
本来駄目なのだろうが、この間王が奪取しようとしていた「聖櫃」がとても気になったから……という幼稚な理由でここまで来た。
ただの好奇心だ。
別に聖櫃を見るだけだから、バレなければ何も言われないだろう。
聖櫃は少しばかり背の高い台に無防備に晒されてた。
もう少しだけなら近づいても大丈夫だろうか。
コツ、コツ、コツとおんぼろの靴が教会の綺麗な床を叩く。
もう少しで聖櫃に手が届きそうな距離まで近づいたその時だった。
後ろの方で足音と布が擦れるような音がかすかに響いた。
―どうしよう。
そう考えている時でさえ、足音は近づいてくる。
私は自分の身体能力をありったけ使って近くの柱の後ろへと逃げ込んだ。
幸いまだ私の姿は視認されていないだろう。
そう祈りながら息を潜めていると、そこに現れたのは枢機卿―オスマン枢機卿だった。
何故彼がここに来たのかはわからないが、自分がここにいることさえバレなければそんなことは別にどうでもいい。
彼は私の隠れている柱をそのまま通り過ぎると、聖櫃の前に立った。
そのまま彼はおもむろに手袋を外して、聖櫃に手を―
バチッ!!!
一体何が起きたのだろうか。
枢機卿が聖櫃に触れた瞬間に電気のようなものが走って、爆ぜた。
私は本能的な危険を感じその場から去ろうとしたが、足がうまく動いてくれない。
ドタッと脳に響く音が聞こえた時には自分が床に倒れていて、転んでしまったということに気付いたころにはもう遅かった。
os「何やってるんですか。」
枢機卿は倒れた私に手を差し出してくれた。
先ほどのように、手袋を外した手で。
いつもよりも冷たく厳しい表情で。
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SHO(笑) - 裏側が激しいMNちゃん…続きが楽しみです！！ (2022年8月29日 20時) (
レス) @page6 id: b1c9a3f81e (このIDを非表示/違反報告)
くれの(プロフ) - 裏がすごい感じの枢機ですか…すごく素敵ですね｡(えっ)お身体に気を付けて頑張ってください、更新楽しみにしてますね！ (2020年12月17日 17時) (レス) id: 07c5bd7554 (このIDを非表示/違反報告)
idiot - 月見大福さん» コメントありがとうございます。人間らしい枢機卿を表現したかったのでとても喜んでおります。現在、体調があまり良くないので気を付けて更新していきます。 (2020年4月16日 19時) (レス) id: 435dfe814b (このIDを非表示/違反報告)
idiot - 水没都市さん» すみません、誤字を多発してしまいました。正しくは そう言ってもらえるととても嬉しいです。 と返信したかったのですが…… (2020年4月16日 19時) (レス) id: 435dfe814b (このIDを非表示/違反報告)
idiot - 水没都市さん» コメントありがとうございます。更新のモそう言ってもらえるととても嬉しいです。更新、頑張っていきたい所存です。 (2020年4月16日 19時) (レス) id: 435dfe814b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：idiot [誰かのサブ] | 作成日時：2020年4月1日 14時
