事件が5つ ページ5
『ようやく午前の授業
終わった……』
「食堂に行こう、Aサン」
『だね
ビュッフェ式、本当に助かる
好きなだけ食べて良いんだから』
そう、この学校の食堂はビュッフェ式
好きな物を好きなだけ取れる
高級バイキングのようだと思ってくれたら良い
そして、そんな食堂にいるのがゴーストで
彼らが作っていると知った時は口が閉じなかった
『今日は何を食べようかなぁ』
「Aサンはかなり食べるよね
意外だった、かな」
『アハハ、よく言われる』
小さい頃から食べる事が好きだった私
まぁ運動は人よりしていたから太る事は無かったけど
動いた分は食べるという思考だ
学生の頃は運動部だったし
試合後とか、ご褒美に食べ放題の店に顧問の先生が
連れていってくれた
……まぁ後日出禁になったのだが(食べ過ぎ)
「よし、今日はヴィルサン居ない」
『それ寮長さんだっけ？
厳しいんだねポムフィオーレ』
「うん
僕、マジフト部に入ったから体力とか筋肉とか
増やしたいんだけどね」
どうやら、そのヴィルさんとやらは
エペル君が筋肉質になるのを防ぎたいらしい
まぁ、その顔で筋肉だらけになったら
ある意味のギャップ萌えは狙えると思うけど……
似合うか似合わないかは個人に任せるとする
「先に席、取っておくね」
『ありがとう
何かメニュー取ってほしいのある？』
「じゃあ、ローストビーフお願い」
『了解』
ローストビーフを取って……
私もこれ食べてみようかな
「あ〜〜〜〜っ！？オイテメェ！
お前がぶつかってきたせいで
パスタの温玉が崩れちまったじゃねえか！」
うわっ
見本のような不良が二人と
近くを見ると猫がいる
マジか猫に難癖つけるとか終わってるなアイツら
「おいおいおい〜ぶりぶりの温玉を崩すのは
カルボナーラ１番の楽しみだぜ？
どう落とし前つけてくれんだよ！」
「慰謝料として、お前の取った鶏肉のグリルくらい
譲って貰わないと、釣り合いがとれねぇなぁ」
「ふな“っ！？い、嫌なんだゾ！
この肉はオレ様のだ！」
「あ？新入生のくせに先輩に対する態度が
なってないんじゃねえの？ちょっと裏来いよ！」
『ごめんなさい先輩
良かったら私のカルボナーラと交換しませんか？』
「あ？あ、あぁ…///まぁ可愛いこの子に免じて
今日は許してやる！」
必殺、千速ちゃんに教わった上目遣い
これで大体の男は落とせる
私は近くにいた猫にこっそりとウィンクをした
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作成日時：2024年3月4日 13時
