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『私はいつだって冷静だよ？真緒君』
「冷静じゃねぇだろ……歯向かう相手を選べって」
『選んでるよ。あの子はお兄ちゃんを侮辱した。それに、fineはもう私の敵だよ』
「お前……」
真緒君は驚いて目を見開いてる
まぁ、無理もないよね。私がこんなこと言うなんて滅多にないから
私だけだったら黙ってたよ
でも、お兄ちゃんにまで手を出して侮辱した以上黙ってられない
『朔間家に……ううん、私を怒らせたらどうなるかわからせないとね』
「『三奇人』は特異な性質をもつために、本来の力量を発揮できない場面があるようですね。そこを選んで攻撃を仕掛け、『三奇人』朔間零を無力化した……会長さまのご慧眼をこそ、むしろ評価すべきでしょうね。そして同時に、そんな芸当が可能な会長さまならば、『三奇人』日々樹渉も使いこなせましょう。ゆえに彼は、わたくしたちの仲間として名を連ねているのですよ」
「ゴチャゴチャうるさいよ〜、つまり会長は偉大ってことでしょ？知ってる♪」
「あまり褒めないでほしいな、さすがに照れちゃうよ」
『天祥院、英智……』
「まぁ、評価してくれるのは嬉しいけれど。トップアイドルは伊達じゃないっていうことを、この天祥院英智が完全復活したってことを、証明しないとね。とくに観戦してくれている、かわいい後輩たちには♪」
本当に、厄介だな……お兄ちゃんはしばらく動けない
今動けるのは私だけ、か
凛月お兄ちゃんはこういうの好きじゃないから関与しないだろうし……その方が好都合ではあるけど
まずは、情報を集めないとなぁ
「渉、弓弦、桃李……とりあえず、演奏を始めてほしい。まずは肩慣らしだよ。まさか、腕は鈍ってないだろうね？」
「当然だってば！ボクは成長期〜☆」
「会長さまが不在の間、坊ちゃまは真面目に修練を積んでいたのですよ♪」
「私の実力を疑うなら、いつでも『fine』から追放してくれて構いませんよ！言葉ではなく腕前で証明しましょう、愛のちからというものを……☆」
fineの実力、見せてもらおうじゃないの……！
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作者名：ポン酢 | 作成日時：2021年2月17日 22時
