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「冗談じゃ……ないっての……!!」

『わっ』


突然泉先輩が私を押し退けた


『あ〜……酷いなぁ、先輩』

「酷いのはそっちでしょ!」

『私ちゃんと忠告しましたよ?なのに近付いた先輩が悪いじゃないですか』

「普通あんたみたいなやつ居るわけないじゃん」

『まぁ、それもそうですね。あ〜ぁ、残念……久しぶりに血吸えると思ったのに』

「あんたねぇ!」

『さっさと消えて下さいよぉ……用事なら明日聞くんで。また襲われたくないならほら、早く』

「……あんたはどうやって帰るわけ?」

『どうせもう動けないので動けるまでここに居ます』

「はぁ!?今何時だと思ってんの!?」

『いや、もう……ほんと動けないんで……』


ほんと早く居なくなって欲しい……


「……血飲めば動けるわけ?」

『そうですね』


あ〜ぁ、最悪……結局努力したってこうなるんだ。生まれつきの体質を変えることなんて出来ない


「…………指なら」

『え?』

「指なら許す」

『それって……血飲んでもいいってことですか?』

「だ〜か〜ら〜!そう言ってんでしょ!!」

『泉先輩大好き!いただきま〜す♪』

「ちょ、はやっ」


相手から許可を貰ったんだからいいよね
泉先輩の手を掴み口に近付ける
傷の目立たない所を噛み血を吸う


「っ……」


久しぶりの血だぁ……美味しい♪
泉先輩の血はなんだろう……ちょっと薄い?
モデルやってるから体型管理とかしてそうだしそれでかな?
私的にはもう少し濃くてもいいんだけどなぁ


『ん〜♪ご馳走様でした!』

「はぁ……なんで俺がこんな事に……」

『そういえば!泉先輩がここに居るってことは真先輩のステージ見に来たんですか?』

「あんたには関係ないでしょ」

『来たんですね!どうでしたか?』

「あ〜もう!そんな事はいいから!ほら、帰るよ」

『え?』


話を無理矢理終わらせて泉先輩は立ち上がって私に手を差し出した


「仕方ないから送ってあげる」

『泉先輩ってなんだかんだ言って優しいですよね〜♪』


差し出された手を掴み立ち上がる


「無駄口たたくなら送ってかないけど?」

『わー!ごめんなさい!!送ってってください〜!』

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作者名:ポン酢 | 作成日時:2021年2月17日 22時

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