時が過ぎて_____。 ページ5
ハリーはヴォルデモートを倒した英雄として、新聞に取り上げられた。
しかし一方でーーーーーーーー
ハリーの身代わりに、ハリーの双子の妹がヴォルデモートの仲間によって誘拐された、という事も新聞に出たーーー。
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あれから１０年の月日が流れた_________。
ハリーはホグワーツ魔法魔術学校に入学する年になった。
ジェニスを失った悲しみで、廃人のようになっていたジェームズも、立ち直り、明るく振舞っていた。
が、リリーはちがった。
リリーの時は、１０年前のあの時から、ずっと
止まったまま。
ジャニスが連れ去られたのは、いらないと言った自分のせいなのだから。
ハリーばかりを可愛がっていた自分は、ジェームズが学生時代に嫌っていた、スリザリン生よりも酷い行為で、幼いジェニスを深く傷つけていた。
その罪悪感は重すぎた。
ハリーが成長するたびに、ジェニスがいたら、ジャニスはどんな成長をしたのだろうか、そんな考えが頭を回る。
今、生きているのかわからない。
生きていたとしても、私達の事を恨んでいるだろう。
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音が消えている、静かな森の中。
暗い闇の中に立つ大きな屋敷の廊下を、美しい少女、ジェニスは静かに歩いていた。
ジャニスは書庫に行こうとしている途中、玄関のドアの下に手紙が落ちているのを見つけた。
「手紙...誰からかしら？」
ジェニスは手紙を拾うと、宛名を見た。
「暗いの森の中 大きな屋敷
ジェニス・ロイド様...
ホグワーツ魔法魔術学校」
ちょうどその言葉を聞いていたヴァイスとウィリスは、話し出す。
「あの狸、おそらくジェニスを俺の娘とでも思っているのだろう...
ジェニス、お前はこの屋敷に俺と2人で住んでいることになっている。
設定は覚えているだろう？」
「えぇもちろん。
ジェニスは両親に捨てられて、ヴァイスに引き取られた可哀想な子。
ウィリスは私の執事のようなもので兄妹のような存在。
…………忘れるわけないじゃない」
ヴァイスと呼ばれた青年は頷き、隣に立っているウィリスは、なんで執事なんだ、と小さく呟いた。
ジェニスは持っていた手紙を片手に、今度こそ書斎へと走り出した。
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作者名：娜莉愛 | 作成日時：2017年3月19日 22時
