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__樹side


慎『やだっ……!嫌っ…!』

樹『まこっちゃん…?!どうしっ…』

いきなり暴れ出すまこっちゃんに、どうしたらいいのか分からなかった。

手を握ろうとすると、乾いた音が響いて

叩かれたのが分かった。


慎『あ……いや…嫌っ…、』

目には涙が溜まって、今にでも叫び出しそうな顔。


近づいたらまた傷つけてしまうかもしれない。

俺は俯いて泣き続けるまこっちゃんの背中を、摩ることしか出来なかった。


_

それから少しして、北人さんと壱馬さんが警察と一緒に来てくれた。

男はいつの間にか気絶していて、警察に運ばれながら去っていった。

北人『まこっちゃん……』


服は乱れているが、脱がされた形跡やキスマークは無かったため、少し安心した。


あいつは一生許さないけど。

まこっちゃんにここまでしといて許せるはずがない。


____

樹『まこっちゃん、分かる?』


あの後、倒れて眠ってしまったまこっちゃんと一緒にタクシーに乗り、俺の家に向かった。

飲み物やタオルを持って、まこっちゃんが寝ているベッドに駆け寄る。

慎『ん……樹さん?』

樹『よかった…もう平気そう?』

慎『はい。まだ思い出すとちょっと怖いですけど……』


青ざめていた顔は少しずつ元に戻り、目の腫れもひいてきていたが、手の震えだけは変わっていなかった。


そっと手を握って、まこっちゃんを見つめる。

樹『…いいよ、思い出さなくて。

俺の事だけ見てて。』

慎『樹さん……』

俺を見つめて再び涙を流すまこっちゃんの頬に触れ、その涙をそっと拭う。

するとまこっちゃんは はっとして、すぐに何か決心したような顔をした。

樹『…?まこっちゃん?』

慎『……て。』

樹『え?』



慎『じゃあ忘れさせて、あいつのこと。

……そして、 上書き、して?』


樹『…!』

ぎゅう、と同時に手を握り返され、愛おしくて堪らなくなる。

樹『……いいの?』

慎『樹さんだから、言ったんですよ。

……それに、大好きな人の思い出に、変えたいし。』


樹『……っはあ、もう。手加減しないから。』

慎『ふふ、そんなこと言って、樹さんが優しいの知ってるんで。』

樹『……本当にうちの慎は煽るのがお上手で。』


次の日。


ばちばちに煽っていたまこっちゃんは、ベッドから降りられなくなりましたとさ。


.

FEARS …恐れ



リクエストありがとうございました!

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いちごあめ.(プロフ) - すずまるさん» 嬉しいです泣! (2020年11月12日 7時) (レス) id: f93e8e8aba (このIDを非表示/違反報告)
すずまる(プロフ) - ゆせそた最高でした!! (2020年11月12日 1時) (レス) id: 32ac69c80c (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ.(プロフ) - すずまるさん» リクエストありがとうございます!頑張ります! (2020年11月11日 16時) (レス) id: f93e8e8aba (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ.(プロフ) - ゆせそた!!私も大好きなので頑張ります!ありがとうございます!! (2020年11月11日 16時) (レス) id: f93e8e8aba (このIDを非表示/違反報告)
いちごあめ.(プロフ) - れなさん» 了解です! (2020年11月11日 16時) (レス) id: f93e8e8aba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちごあめ. | 作成日時:2020年7月14日 19時

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