小悪魔☆ハニーvol.28《T.MASUDA》

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増田「付き合うことになってんの？」








それには首を横に振った。








増田「…告白されたの？」









それには首を…縦に振る






．







増田「…返事は？」


A「…ゆっくりでいいって。」


増田「ゆっくり…？」






.






A「…ずっと待ってるから。
ゆっくりでいいよって言ってくれたの」



増田「…。」









.





A「だから…」

増田「…ｵﾚの事より気になるの？」









.




A「ぇ…？」

増田「ｵﾚのことよりも気になる存在なの？」








.





A「…。」




増田「ｵﾚが、いつもどこで…誰と何をしてるかよりも気になるってこと？」









．






その質問には答えず…ただうつむいてﾎﾟﾀｯと涙をこぼす









…嘘をついてはいないと思う。









『ｵﾚはｵﾚのやり方であいつを幸せにします』









山田のやり方。
それがどんなものかはわからない。









でも…
Aの事…あいつもAの事を想ってる









．






こんな日が来るんじゃないかと怯えていた









いつか…Aの心が真っ直ぐにｵﾚに向かなくなる日が来るんじゃないかって…






それだけが怖かった。









増田「A…」


A「…。」







.




増田「服。濡れてるから脱ごう」

A「でも…」




.








増田「…抱かない。」

A「ぇ…」





．






増田「お前の気持ち。大切にしたいから…
迷ってるなら抱かない。」

A「…。」









.

増田「だけど服は脱いで。
…ｼﾐになるし、風邪ひくかも知んないし」

A「でも…」








.




増田「お前…お酒なんか飲んで。
家に帰っても大丈夫なのか？」




A「ぁ…」








．







増田「…ちゃんとお父さんに説明できるの？」

A「…出来ない」









．





増田「とりあえず…着替えよ」



.





ｵﾚも飲んじゃって車で送ってやれない









増田「…今日はもう遅いし泊まっていけよ。」

A「……。」






.



増田「Aﾏﾏには連絡しておくから。
大丈夫、心配するな」


A「…あの‼」









ん？…って思った時にはもう
Aはｵﾚの胸にﾋﾟｯﾀﾘと頬を寄せていて

ぎゅー…って抱きついた。

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