小悪魔☆ハニーvol.16《T.MASUDA》 (ページ23)

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story759＊TAISUKE.F ページ23

藤ヶ谷side…

藤ヶ谷「お前さぁ…。」

そう言いかけると。

A「あのね。私は飼い主さんにしか懐かないの。他の人はﾀﾞﾒなの。」

藤ヶ谷「……柴犬。」

A「はい？」

藤ヶ谷「忠犬…飼い主しかだめって。柴犬じゃん」

A「…だから？」

藤ヶ谷「…柴岡w」

……w

そう思えたらだんだんそれっぽく見えてきて。
何だかﾂﾎﾞるw

A「あのね。人の顔見て笑うってひどい。」

藤ヶ谷「いやいやwわりー。」

A「…藤ヶ谷太輔。」

藤ヶ谷「お。名前覚えてくれたんだ。」

嬉しくて。
後ろから有岡の顔を覗き込むと「顔近い‼」って怒る。

藤ヶ谷「でも顔が赤くなってるけどー♪」

頬をﾂﾝ...と突くと。
「あ、来た♪」って。
急に走り出した。

全くｵﾚなんか居なかったかのように…。

その姿を目で追って行くと。
有岡はｽ-ﾂ姿の男の胸に飛び込んで行く。

…彼氏歳上か…。
ってか。かなり上じゃない⁈

ｽ-ﾂ姿で働いてるってことは…
大学でてるだろうし…5歳くらいうえか…？

思わずじっとその姿を見つめていると。
ｽ-ﾂの男と目が合う。
…兄貴…ってこともないか。

有岡のその姿はどう見ても柴犬。
嬉しくて嬉しくて飛びついて甘えてる。

ｼｯﾎﾟついてたら、ﾌﾞﾝﾌﾞﾝ振り回すくらい甘えてる。

…あんな風に甘えるんだ…。
見たことのない姿に驚いた。

有岡Aはいつもそっけない。
LINEも「無理です」とか「ﾀﾞﾒです」とか。

話しかけてもあんな感じ。

男に興味がないのか⁈と思えるほど。

受験会場で会った時も。ｷｬ-ｷｬ-言われるのは慣れてるけどｽﾙ-されるのには慣れてない。

でも…今の有岡を見て思った

ｺｲﾂ....
彼氏以外は見えてないんだ。

ｵﾚ達が話しかけようが何しようが。
彼氏以外のことには興味がない。

ｲｹﾒﾝ度で言ったら、完全にｵﾚの方が上だと思うけど…やっぱり有岡Aは変な女。

まぁ、いいや。
大学なんて広いし。

有岡Aを見かける機会なんてほとんどない。

…ｵﾚになびかない女なんか興味もない。

…変な女。
つまんね。

ｺﾚが。
有岡Aの印象だった。