悲報：どうやら好きな人に嫌われてるらしい【文スト】【立原道造】

3.…は？ ページ5

A視点


ピンポーンとまたインターホンが鳴った。



末広「…来たか。」



条野さんかてるこさんかな。



『げほっ、はーい』



そう言って私はドアを開けた…。



立原「…は？」



『え』



あの、嬉しいと怖いが混ざって変な感情になってるんだけど？



『…末広さん？？』



末広「じゃあ俺は帰る」



『鐵腸さんちょっと、ゲホッ、ちょっとだけ待ってくれません？？』



末広「すまないもう行かなければ」



そう言って鐵腸さんはすぐ去っていった。



立原「…」



『…た、立原さん何か用事ないんですか？』



立原「…ねぇよ」



『あっ、そうでしたか…』



立原「…ベッド横たわっとけ。冷ピタ貼ってやるから」



『わ、わかりました』








立原「…前髪上げろ」



『あ、はい』



…冷ピタはひんやりしてんなぁやっぱ。



立原「病人は早く寝ろ」



『そうですね…』



…寝るとしても寝るまでの間気まずすぎる。



立原「おい」



『えっ、あ、はい！げほっ、何でしょうか！』



立原「起き上がんな。ゼリーとか買ってくる。来るまで寝てろよ」



『ゲッホゲホッ！は、はい！』



そう言って立原さんは出ていった。



…まさか熱になるとは思わなかった…。



昨日冬なのに全裸で寝たからかな…(今は服着てる)



…早く寝よう。



立原さん帰ってきたとき私寝てなかったら怒るだろうし。






「⸺」








眠っ…。



…なんかお腹に何かが乗ってるような…。



『…立原さん…！？』



…眠かったのかな。



…立原さんが、私に身を任せている…。



あの立原さんが…。



やはり立原さんは、顔がとても整っている…。



睫毛も私と違って女の子みたいに長くて、唇もリップクリームを塗ったように綺麗で、肌も綺麗。



…とても、かっこよくてかわいい。



…だめだ意識するほど恥ずかしくなる。



また寝よう。



こんなん考えてるなんて立原さんにバレたらなんて思われるか…。



早く寝よう。



早く、早くこんな考えなんて、恥ずかしさなんて寝て忘れてしまえ。



あぁ、やばい。寝る直前に聞こえた言葉も踏まえて、期待してしまう自分がいる。



でも、きっと。



あのとき寝る直前に聞こえた好き、なんて言葉はきっと幻聴だ。

4.顔がいい→←2.任務と熱

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す