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累(那由蜘蛛山 下伍の鬼) ページ7

どうしてこんなことになったんだろう

鬼殺の剣士であるわたしが鬼の血鬼術に掛かってしまった。
あろう事か、鬼と共に閉じ込められる事になるなんて……

「…アイツ…僕をこんな所に閉じ込めて…
…絶対許さない…」
小さな声で呟く、白い着物の白髪の儚げな鬼

指からピアノ線のような糸を、出してあやとりみたいにしている

あれは、蜘蛛の糸………?

敵と密室に二人きり。

わたしの警戒心は一時も解くことが出来ないほど
その存在は忌々しく感じた。

もしかしたら、十二鬼月かもしれない…

じ、と見ていたら肌に映える黒と赤の大きな目がわたしを睨みつける

思わず肩が跳ねる

「……何、その目…」
低い声色で一言が重い

「君さぁ…刀落としたんだろ
抵抗も出来ず僕に殺される…
そんな人間がなんでそんな目してるの?」

どんな目かはわからないが、気に食わなかったらしい。

ひゅ、と糸がわたしの右腕を絡め取り、ぎち、と音を立てて締め上げる

「ちょっと待って!!
わたしを殺したらあなたもここから出られなくなりますよ!!!」

左手で
“壱 舌接吻をする事”
と書かれた壁を指差す。

わたしはこんな所で死にたくない
絶対、死にたくない!!!


すると、目の前の鬼はふっ、とうずら笑いながら言う

「君の首落としてからのほうがやりやすそうだね」

「なんてことを言うんですか!!!
よく見て、壱って書かれてるってことは弍もあるって事ですよ!!!!」

「体以外が必要な事ってある?」
「ありますよいっぱい…!!!!」

壁とわたしを交互に見ながら、
「こんなことして何になるの?」と
顔を顰めて問われる

「……うーん、恋人や夫婦が愛を確かめるためにする事、ですしね」

「夫婦…?」
鬼の動きが止まる
なにか不味いことを行っただろうか?

「そうか、じゃあ夫婦になればいいのか」

「え、待って…どういうこと…⁉」

急な展開についていけない

「たまには自分が家庭を築くのも良いかもね」

「たまにはって?話が見えないのですが、」

鬼の背が少し伸び、少年から青年に近い見た目になった

「……君は今日から僕の妻だよ」

ギリ、と糸で腕を締め上げられ血が滲む

痛い、話が見えない
今日から?僕の妻?ごっこ遊びの話?

「僕の妻として役割を果たして…」

あ、やっぱりごっこ遊びの話みたいだ。

「あ、そういう事ですね」
納得して、声を上げると鬼が硬直した

「わかりました!妻として演じるって事ですよね?」

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作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - リクエストで、宇髄さんの激甘を可能であれば、お願いします! (2019年9月12日 20時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
キナコモチ - コクシボウさんとお風呂お願いします! ↑ 漢字が分かんない!\(^ο^)/ (2019年9月12日 20時) (レス) id: 0eed4a84da (このIDを非表示/違反報告)
フェージャ推し - リクで黒死牟さんと姫抱きおなしゅす (2019年9月6日 16時) (レス) id: 8453f4e175 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ありがとうございます! (2019年8月29日 6時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
唯愛(プロフ) - 心さん» やっと書く事ができたので報告させていただきます! (2019年8月28日 23時) (レス) id: b56190a561 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯愛 | 作成日時:2019年8月16日 16時

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