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冨岡義勇と手を繋ぐ ページ3

壁を押してみるも、刀を振ってみるも
どこからも出られる所は無さそうだ。

「こんなビクともしない壁、あり得ない…
やはり血鬼術みたいですね……」
こちらが疲弊するばかりで傷一つ付かない壁をみつめる。

冨岡さんからの返事が無く、振り返る

壁の前で俯いて突っ立ったままの彼に
「探してくださいよぉ……」と声をかける

が、返事もなく微動だにしない。

冨岡さんが顔をしかめながら見つめる一点。

気になり覗いてみる
よく見たら文字が書いてあるようだ。

“部屋の移動時は必ず手を繋ぐこと”
と書かれている。


「……えっ、これ、部屋を出る条件じゃないですか!!!?」

喜ぶ私と裏腹に、冨岡さんは機嫌が良くない顔をする。

「…なんですか!!!そんなにわたしと手をつなぐのが嫌ですか!?」

「……そういうわけではない」

まだ眉間にシワを寄せている冨岡さんに
自分の眉間を指さしながら「嫌なんじゃないんですか?」と再度詰め寄る。

「お前が、嫌なんじゃないかと…」

言葉が足りな過ぎる、この人…

つまり…
わたしのことを気にして眉間にシワを寄せていたと。

「…嫌なわけないでしょう」
冨岡さんの手に触れると、おず、と手を繋ぐ動作をする。

その眉間に、もうシワは寄っていなくて
穏やかな無表情だと思った。

「もう少し思った事を口にしてくださいよ」
「…手汗」
「あー!!!すみませんね!!!」
繫いでた手を振り払ってゴシゴシと服で拭いてから繋ぎ直す

「…いや、俺のが、嫌じゃないか?」
「…もー、気にし過ぎですよ。」

調子狂うなぁ…と思いながら、ぎゅ、と力を込める。
と、目の前に襖が浮き出てスラ、と音を立てて開いた

「びっ、くり、した」
「……行くぞ」

驚くわたしと冷静な冨岡さん。
手を繋ぎながら開いた襖の間を抜けた。



*****
誤解を生みやすい冨岡さん好きです。

冨岡義勇と*****→←冨岡義勇と白い部屋



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作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - リクエストで、宇髄さんの激甘を可能であれば、お願いします! (2019年9月12日 20時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
キナコモチ - コクシボウさんとお風呂お願いします! ↑ 漢字が分かんない!\(^ο^)/ (2019年9月12日 20時) (レス) id: 0eed4a84da (このIDを非表示/違反報告)
フェージャ推し - リクで黒死牟さんと姫抱きおなしゅす (2019年9月6日 16時) (レス) id: 8453f4e175 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ありがとうございます! (2019年8月29日 6時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
唯愛(プロフ) - 心さん» やっと書く事ができたので報告させていただきます! (2019年8月28日 23時) (レス) id: b56190a561 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:唯愛 | 作成日時:2019年8月16日 16時

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