仇の話 ページ9
『っ………！』
「Aさん？どうしてそんな赤く……っ、ああ、えっとあの、さっきのはその、すいません、布を渡せばいいものを、」
私が顔を真っ赤にすると、永見さんも察したのか真っ赤っかになってしまった。
向かい合う二つのお膳、顔を赤くした私たち、何だろ、夫婦みたい…とか、夢見すぎかな。
そもそもこの永見さんとあの永見さんは違うし、そもそもこの人は私よりだいぶと歳上で……
「…すいません、気を取り直してというとなんですが、この世界のお話をしましょうか。Aさんは400年後のこの国、この周辺からここに来られたんですよね？」
『はい』
「未来の事が気になるのは気になるけど、ここで聞くと未来が変わるかもしれないのでやめておきましょう。えーと…ここが江戸であり、江戸城主が家康様であることもご存知なんですよね？」
『まあ、未来ではとても有名ですから』
「…成程。では、この世に妖怪という存在が蔓延っているのも未来には？」
『そういうことは学校では習いませんでした。あ、学校はこの時代でいう寺子屋のことです！』
確かこの時代の子ども達は寺子屋で学問を学ぶ。
こういう時、学校でちゃんと歴史やっといて良かったーと思う文系女子だ。
「成程…先程の化け猫の言うことが本当と捉えるなら、Aさんが生きる未来のこの国では人間が力を持ち過ぎて、妖が弱体化しているんでしょう」
『まあ、世にも恐ろしい兵器とかいうのがありますからね…人間と言うより、カラクリが力を持っているというか』
「然し、この世界、この時代では妖が最強です。人間には到底使えない怪しい術を使い、人間を陥れ、酷い時には殺める……数百年前からそれは続いて来ました。玄武、という神獣をAさんはご存知ですか？後世には伝わっているのかわかりませんが、」
『玄武…えっと確か、方角を司る神獣みたいな感じで、少しだけ知ってます。玄武、朱雀、白虎、青龍…でしたっけ』
「その通りです。そのうちの玄武と朱雀はこの国、この江戸の裏に潜んでいます。玄武が全ての親玉です」
多分、この四体の神獣は漫画か何かで知った。
こういうのが役立つ日が来るとは思ってなかったなあ。
「そしてその下に着くのが幹部と称されている強い妖怪達。主に有名なのは件、酒呑童子、烏天狗、犬神等……先程の化け猫の正体は分かりませんが、幹部では無いように見えますね」
『ショッピは私と同じヒラなのか。共感出来る…』
「ひら？」
『あ、こっちの話です』
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にゃーちゃん - めちゃくちゃ好きです…!!マジで尊過ぎる…しかも推しの一人(htrn)出てきたってマジ？神回の予感しかしない…!!!更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年5月3日 0時) (
レス) @page27 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
柚衣 - 続きがとても待ち遠しいです！妖パロめっちゃ好きなので、この作品を見つけることができて、よかったです。更新頑張ってください(^∇^) (2022年4月19日 18時) (レス) @page25 id: a954c39e8d (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - 珍しい妖パロですねえこういうの雰囲気結構好きですねええ続きが楽しみだわ。神作品だねえ (2021年9月12日 14時) (レス) id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
トシinミルク - 続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年4月18日 9時) (レス) id: 4eab459e35 (このIDを非表示/違反報告)
因幡 - 続き待ってます (2020年4月16日 21時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一条
| 作成日時：2020年4月16日 11時
