拾弐の話 ページ12
｢いいよ、そんなに見たいんなら、人間になったげる｣
『見たいなんて私一言でも言いましたっけ…？』
化け狐はその場でくるっと一回転して、周りには煙が立ちこめた。
｢これが俺の人間の姿…ほんまの姿は狐なんやけどな。ショッピも同じく｣
『は、はえー…妖さんって、何かそういう、イケメン…美男子になるよう仕掛けてるんですか…？』
｢まあ、どうせなるんやったら不細工よりは美少年の方がいいやろ？その、『いけめん』っていうのは何？未来から来たんやってな、色々教えてよ｣
『イケメンってのはイケてる…かっこいいって事です、でメンは英語で男の人を指すメンズ、から来てる…はず』
｢なるほどな。美男子を言いやすくした感じ？ええやんええやん、未来は欧米に侵されてるんやな｣
特徴的な笑い声を漏らすチーノ。
彼の人間の姿は珍しく、水色の髪だ。水色の髪に…瓶底メガネ？だっけ。
背はショッピより高くて、エーミールさんと同じ位…いや、それよりも高いかな。
『あの、ちょっと気になってたんですが…やっぱり狐ってお揚げさん好きなんですか？』
｢あー…まあまあ好きかな、まあまあ。習性的に食ってまうけど、大好物とはちゃう感じ。てかその敬語やめへん？別に無くとも取って食ったりはせえへんって｣
『えっとじゃあ…はい、じゃなくて、うん』
私がそう言うとまた笑うチーノ。
社畜だから敬語の方が楽なんだよ、悪いか。
｢っはは、お前まあおもろいな…名前は？｣
『えっと、A……』
｢Aな、A。ふーん、Aかー…あんまおもんないな｣
『名前に面白さ求めないでくれる？？』
｢別にええやん……さーて、俺はもう帰るか。もしかしたら団長辺りが噂聞いて来ちゃうかもしれへんけど…その時はその狛犬に助け求めたらええと思うで｣
『団長…？狛犬……？』
｢ま、そゆことで。じゃあな〜｣
ブンブンと手を振って闇の中へ消えていくチーノ。
最後は狐になっていた。やっぱりあの姿の方が楽なのかな。
『狛犬……団長？よく分かんないな、この時代…学校で習ったのとは違い過ぎる………』
モヤモヤと色んなことが飛び交う頭の中。
私はとりあえず気を紛らわす為に掃除を再開した。
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にゃーちゃん - めちゃくちゃ好きです…!!マジで尊過ぎる…しかも推しの一人(htrn)出てきたってマジ？神回の予感しかしない…!!!更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (2023年5月3日 0時) (
レス) @page27 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
柚衣 - 続きがとても待ち遠しいです！妖パロめっちゃ好きなので、この作品を見つけることができて、よかったです。更新頑張ってください(^∇^) (2022年4月19日 18時) (レス) @page25 id: a954c39e8d (このIDを非表示/違反報告)
舞太郎 - 珍しい妖パロですねえこういうの雰囲気結構好きですねええ続きが楽しみだわ。神作品だねえ (2021年9月12日 14時) (レス) id: 6f46ea7e84 (このIDを非表示/違反報告)
トシinミルク - 続きが楽しみです！更新頑張ってください！ (2020年4月18日 9時) (レス) id: 4eab459e35 (このIDを非表示/違反報告)
因幡 - 続き待ってます (2020年4月16日 21時) (レス) id: c0af763869 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一条
| 作成日時：2020年4月16日 11時
