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銀時side
目を開くとぼやけた視界にはAにそっくりな女が俺の下敷きになっていた
…ん?いやAか?
とにかくその女が潰れないようにと重たい体を少し持ち上げる
意識が朦朧とするが周りを見るとどうやらここは万事屋だ
Aがいる訳が無い
銀時「あァ、こりゃ夢か」
にしてもよくできた夢だ
俺はAにそっくりな女に覆いかぶさったままソイツの頬を手の甲で撫でる
なんだか本物みたいにコイツの体温や感触を感じる
だがこれはきっと夢だ
銀時「夢なら、俺の好きなようにしていいよな…」
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銀ちゃんが体を起こしなにかブツブツと言っている
すると彼の右手が私の頬をさする
銀時「こりゃ夢か」
寝ぼけているのだろうか
どうやら夢と勘違いしているらしい
そして一瞬、私の視線と彼の赤い瞳が混じり合う
その瞬間に心臓がドクンっと跳ねる
そのまま銀ちゃんは私の方へ顔を近づけ
私は思はず目をギュッとつむる
すると耳元で
銀時「今だけは俺のモンだ」
体の奥の方まで響くような低い声が囁かれる
その直後、首筋に痛みを感じる
貴方「イタッ……」
銀ちゃんはそのまま、コテっと私の横でまた眠りについた
一気に熱が上がり慌てて飛び起きる
顔にこもる熱さを流そうと洗面台に行くと
首筋に、まるで桜の花びらがついているような赤い印が鏡に映る
なんだろうと思い一瞬固まるも、それが先程銀ちゃんに付けられたものだと理解する
さらに顔が熱くなるのを感じ蛇口から水を出して顔を一度洗う
それでも落ち着かなくて万事屋の長椅子に腰を掛けた
そこから何分あわあわしていたことか
最後に時計を見たのは午前4時になる少し前で
さすがの私も眠りについていた
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作者名:桜羽 | 作成日時:2018年12月24日 19時