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銀時side



目が覚めると俺は布団の上で寝ていたようで


昨夜飲んだくれた後、大した記憶はないがどうやら自力でここまでこれたらしい



Aのことで昨日はやけにイライラしていた
知らねぇ男がベタベタとAに触る光景が脳裏に焼き付きなんども思い出す


無性に腹が立ちやけ酒をしたらこのザマだ



重たい体を起こすとぐわんぐわんと頭が揺れる



銀時「くっそ

飲みすぎたなこりゃ」


普段ならもう一寝入りするところだが何やら台所からいい匂いがする



酒しか体に入れてないせいか腹は生意気に減っている


襖を開けるとテーブルにはオムライスがあった



神楽に食われる寸前に席につき食べ始める



どうやらAが作ってくれたらしい



ん?待てよ…なんでAが万事屋に…



不思議に思ってやつを見ると



ふいっとそっぽを向きやがる


どうしたんだ?



飲みすぎで頭の痛い俺に考える余裕はなく
まあいいかと再び食べ始める



神楽とAが話すのをぼーっと聞いていると



神楽の発言に動きが止まった



神楽「キスマークみたいネ」



…キスマーク?


Aの方を見ると首元にたしかにキスマークのような赤い跡がついている



誰につけられたんだ?


まさか昨日の奴らか


いや、それともAには男がいるのか


こいつもいい歳だ


べつに男のひとりやふたりいたっておかしくねぇ


だったとしたら俺の口出すところじゃねぇ


なのについ苛立ってきつい口調でAに聞いてしまった


縛っていた髪を下ろし隠すように言う



貴方「ほ、本当に虫に刺されただけだよっ


私、食べ終わったからもう行くねっ」




こちらを一度も見ずに出て行ってしまった



その声はどこか悲しそうで



銀時「お、おいA!」



俺の声は届かなかった





誰にだって人に聞かれたくねぇことなんざ山のようにある



だが、俺は聞かずにはいられなかった



急いでAのあとを追いかけた

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作者名:桜羽 | 作成日時:2018年12月24日 19時

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