愛だとか【うらたぬき】 (ページ6)

今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:1,540 hit

･ページ6

･

｢どれにします？お詫びですから気にせずたーんと食べてください！｣

おねーサンが俺に見せてきたのは人間の食い物が載っている紙だった。

どれにするかとか聞かれてもどれが美味いのかなんて肉ぐらいしか食ったことのない俺にとって分からなかった。

『でも俺、どれが美味いかとかんかんねェし…』
｢え？食べたことないのかぁ…うーん、じゃあどのくらいお腹減ってる？｣
『…そこまで減ってないな』
｢じゃあこれにしよ！決定！！｣

おねーサンが指さしたのは緑色の何かよく分からないものが乗ったすいーつ？らしい。
おねーサンはまっちゃぱふぇとか言ってたな。

しばらくしてすぐそのまっちゃぱふぇが運ばれてきた。

俺はスプーンで掬って口に入れた。

口の中には冷たいもの、まっちゃとかいう匂いと味が広がった。

『うっま…』
｢ふふっ、そうでしょう？こんなにも美味しいものを食べたことないなんて勿体ないわ｣

おねーサンも美味しそうにひと口すくって食べた。

その美味しそうに食べる姿は可愛らしくて輝いていた。