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禁断の恋 ページ28



『悪魔は、人間と恋仲になってはダメなんだ、それも、処分される。それは、人間、つまり、Aも』
「でも、私、やだよ、ねぇ、一緒に一緒にいてくれるって、ねぇ…!」

こればかりは、どうしようもできない。
Aと、別れるべきなんだ。

でも、どうしてもAを手放したくない。
ずっと、一緒にいたい。地獄に落ちてもいい。
それくらい、彼女を愛しているんだ。

「ひとつ、だけ」

口を開いたのは赤髪の相棒、坂田だ。

坂「ひとつだけ、2人が一緒にいれる、方法がある、」
「!さかた!それはなに!?」
う「それがあるなら早く言ってくれよ!」

俺とAは興奮気味に食いつくと、坂田は眉を下げ、不安そうな顔をこちらを見た。

坂「…まに、…る」
「え?なんて?」
坂「Aが、悪魔に、なれば…」

Aが、悪魔になる。それは難しいことだ。
人間から悪魔になるなんて、前例がない。
成功例もない。だから、成功率なんて低い。

坂「でもっ、失敗率も高い。その上、失敗でもすれば死に至る、もしくは悪魔になりきれず、理性を保てない化け物になる」

本当は、言いたくなかった、と言い、坂田は膝に顔を埋めた。

「…やりましょう」
坂「え?」
『何言ってんだ!死ぬかもしれねェし、化け物になるかもしんねェんだぞ!』
「それでもいい、可能性があるのなら、私はそれに掛けたい」
坂「ほんまに、ええんやな?」
「もちろん。怖くないわ」

嘘つき。
手が震えている。そりゃあ当たり前だ。
誰だって、死ぬのは怖い。

「うらたといれる可能性があるのなら、なんでも受け入れる。それに、2人の命が助かるのなら、当たり前よ」

確かに、もう俺はAなしの生活なんて送れない。考えられない。
だから、彼女を信じよう。

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作者名:いちごだいふく | 作成日時:2019年2月17日 8時

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