不憫な妹物語（後編）【清水潔子】

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代表決定戦１日目。



私は普通に学校に行き、授業を受けている。


「寧音ちゃんはバレー部行かなくてよかったの？」


クラスメイトに聞かれた。


「うん！臨時マネはもう終わりだよ。」

「そっか〜寧音ちゃん楽しそうだったから残念だね。」


周りから見ても楽しそうに見えたのか、、、



今日はバレー部の二人がいないのに、後期の委員会を決めるらしい。


委員長の立候補はなかった。

そりゃあ、前期の雑用の量をみていたらね。


委員会を決めているけど、頭は

“ベスト４って言っていたけど、試合大丈夫かな〜”とか

“みんな新しい技、成功しているかな〜”とか

バレー部のことを考えていた。



だから担任の「清水はどう思うんだ？」という問いかけをされた時に、少し驚いた。


黒板を見ると、委員長の推薦のところに私の名前が書かれていた。

誰かが推薦したらしい。


「ほら、お前は副委員長をやっていたから大体の仕事は分かるだろ？」


前までの私ならすぐに「やります。」と返事をしていた。

でも今は、バレー部のことで引っかかってしまう。

もしマネやるとしたら、雑用している時間はないなって。


返事に困っていたら、さっきのクラスメイトが、


「あの！寧音ちゃんは書記がいいと思います。字が綺麗だし、頭もいいからノートのまとめ方も分かり易いし！」


書記の仕事はクラスの話し合いの時にノートをまとめるだけ。


「どうだ？清水。」

「私、書記やります！」


すごく助かった。

あのままだったら、委員長をやっていたかもしれない。



ＨＲが終わった後に、あの子の所に行って、


「ありがとうね。」


とお礼を言った。


「全然だよ！寧音ちゃん、バレー部のことで迷っているんでしょ？」

「何で分かったの？」

「今日1日、授業が上の空だったからさ。」

「え、、、そうだった？」

「うん(笑)」


会話をしていたら、仁花ちゃんから連絡がきた。


谷地仁花勝ったよ!!!!


たぶん忙しい中、連絡をしてくれたんだと思う。

たったの一言だったけどすごく嬉しかった。


「バレー部、勝ったの？」

「うん！！」

「じゃあ明日、応援に行かないとね。」


練習ではない試合を明日、初めて見る。





すごく楽しみだ！

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