千鶴「様子が変なんです」 ページ19
＿Noside
千鶴「それよりも、今そこで伊東さんたちに会ったんですけど、何かあったんですか？」
井上「そうかい、会ったのかい」
千鶴「なんだか意味深なこと言ってましたけど。
平助君や斎藤さん、結那ちゃんも、ちょっと様子が変だったし」
島田「実は･･･伊東さんたちは、ここから出ていくことになったんですよ」
井上「新しく隊を立てるらしい。新選組とは別に」
千鶴「ええっ！？そんなこと･･･いいんですか？」
島田「近藤局長と土方副長が、伊東さんと話し合って決めたことですから」
ーーーーー回想ーーーーー
近藤「･･･御陵衛士、だって？」
伊東「如何にも。この伊東、同志と共にここを出て、
孝明天皇の御陵衛士を拝命する所存ですわ」
伊東「まぁ、前々から考えていたのですけれど、
あんな場面を見せられてしまったのですから。
ちょうど良い機会どと思いまして」
伊東「もともと、尊王攘夷の志を持って新選組に
協力しておりましたけれど、あなたたちとは
どうにも水が合わなかったようですし」
土方「･･･理屈はいい。
伊東さん、あんた、ようするに隊を割ろうっていうんだろう？」
伊東「隊を割るもなにも、あなたたちのような
獣の集団と一緒にいられませんわ」
近藤「･･･まあ、伊東さんがそこまで言うならしょうがない。
だが説明したように、今回の事件の大元は幕府の依頼なのだ」
近藤「今回のことを外に漏らされては、
我々も黙っているわけにはいかない」
伊東「･･･そこは、取り引きというものですわ。
あなたたちは黙っていていて欲しいし、私たちは出ていきたい。
だから出るにあたって、隊士を分けて欲しいと言っているのよ」
近藤「･･･わかった。だが、連れて行くからには本人の承諾をお願いしますよ」
伊東「それはもう、もちろんですわ
表向きは協力関係にある･･･と言う形をとらせていただきますし。
その方が、お互いにとっても都合がよろしいじゃないかしら･･･ふふっ」
近藤「協力体制なぁ･･･と言うことだそうだ。トシ、これでいいかい？」
土方「･･･ちっ、近藤さんがそう決めたなら、俺はもう何も言わねえよ」
ーーーーーーーーーーーー
千鶴「じゃあ、平助君と斎藤さんと結那ちゃんが！？」
井上「伊東さんについていくそうだよ。驚いたねえ」
千鶴「そんな･･･」
千鶴は信じられないと言う表情で井上を見る
__NEXT
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かすみ&るーな*Lune | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/
作成日時：2020年9月27日 11時
