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ページ27

「ねえA、どう考えてもこれ心霊現象だよ」


『亮怖い系ダメだっけ?』


「良くはない」


《ここで針谷がモニターに映る女の霊を目撃!》


『あー!いた!』


「なになになになにうわぁ!!!もうやだ俺……」


『大丈夫、大丈夫……あら?彼女いなくなっちまった』



(近藤「Aちゃん、よく平常心保てるなー」)

(吉田「めちゃめちゃ怪奇現象起きとる上に吉沢くんに抱きつかれてんのにな」)

(NAOTO「針谷さんイケメンすぎません?」)



「ねえもう、A俺と手繋いでて」


『しゃーないな、今日ばかりは無料で繋いであげる』


「はーーーーー……こわ」


『テレテテンテンテンテンテテンテ、テレテテンテンテンテンテテンテン』


「こわいこわいやめろ」


『うぉーうお、うぉーううぉーううぉーううぉーおー』


「こぼれおちたなみだのりゆうが わからなければ きみをすくえないよ」


『むーりーやーりわらーうきみが……え?亮ミスヴァ知ってんの?』


「金田一見てたからね〜、この前山さんとカラオケ行ったし。」


『さては……めちゃめちゃ仲良くなってるな?』


「やっと気が付いたか」


『クソッ……私としたことが……っ!』



《突然歌い出した針谷に怖がる吉沢だったが、山田涼介の曲だと分かると、何故かAメロを歌い出した。噂に聞く国宝の戯れ、もとい茶番をカメラに収めたことで、モニタリングスタッフはやり切ったとでも言いたげだが、怪奇現象は続く。》

(小杉「もうええよ、仕掛けんで。このふたり延々流してくれたらええよ」)



「山さん会いたいって言ってたよ」


『そうねー、仕事と同窓会以外で会うことなかなかないし……おっ今度はなんだ?停電?』


「あーーーーいま俺ふつうに怖いの忘れてたのに」


運転手「すいません、ちょっと確認してきますんで」


『電気付けます?スマホのですけど』


「俺も付けますよ」


運転手「非常灯も懐中電灯もあるんで、大丈夫です。ありがとうございます」


『気を付けてください』



《見た目も中身も国宝すぎるふたりに、スタッフは国から不敬罪を言い渡されるのでは……?と戦々恐々だが、カメラを止めてはいけない》

(小杉「ゾンビちゃうねん」)

(近藤「おふたりとも出てないし」)

(木下「国宝国宝ってさっきから軽いんだよな、マジで国宝だからな?」)

*→←モニタリング



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作者名:イチコ | 作成日時:2019年6月7日 19時

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