諸刃の剣 ページ29
ぎゅっ…と少しだけ力を込めて掴まれた手首から伝わる”行かないで”。
A「…どぬくさん?」
どぬ「…………」
Aがどぬくに向き直り、俯く顔をそっと覗くと…
どぬ「…っ」
目を逸らして口をきゅっと結び、微熱のせいで赤かった顔に更に赤みが足されて真っ赤になっていた。
A「え…!?ちょっ…どぬくさん、熱上がってます!?」
Aが咄嗟に額に手を当て、熱を確認しようとするがスッと避けられてしまう。
どぬ「あ、違うっ…、これは…その……!」
A「?…と、とにかく!冷たいタオル持って行きますから、お部屋に入っててくださいっ」
慌てて冷たいタオルを用意してどぬくが居る部屋をノックする。
A「どぬくさん、入りますね」
声を掛けて扉を開けるとベッドに腰を掛けて窓の外を見るどぬくの姿があり、Aに気づいて振り向いた。
どぬ「あ、Aさん」
A「さ。ベッドに入りましょう、おでこに冷たいタオル乗せますから」
どぬ「うん…分かった。」
枕へ頭を預けたどぬくのおでこへ早速冷たいタオルを乗せる。
どぬ「あー…冷たくて気持ちいい…」
A「ふふ…ところで、さっきはどうしたんですか?私にできる事があれば言ってほしいです」
どぬ「あ、あれは…えっと…………手…」
A「手?」
どぬ「俺が眠るまででいいから……手を繋いでてほしいな…って…」
顔に集まる熱のせいなのか、目に涙をためてAに消え入るような声で伝えるどぬく。
A「っ…///どぬくさんってば、それはずるいですよ…//分かりました。眠るまで、傍で手を繋いでいますね」
胸がきゅんとするのを感じながらベッドの傍らに座って手を差し出すと、毛布の中から片方の手が伸びてきた。
それをAは微笑んで、両手で包み込んだ。
どぬ「ん…ちょっと、恥ずかしいけど安心する…ありがとAさん…へへ//」
A「いえいえ」
ふにゃ、といつもの柔らかい笑みを溢して白い天井に視線を移して思い出すように目を細めるどぬく。
どぬ「…あのさ、もふくんが言ってた白いエンダーアイ。俺も見たよ」
どぬくの話に耳を傾けるA。
たっつんだるまにAさんが連れて行かれそうになった時、Aさんのこと護らなきゃって必死だったんだよね。
…そしたら俺の中から白いエンダーアイが出てきて、刀に移ったの。そしたら凄いパワーが出た。
でも、この力は諸刃の剣かもしれない。
何度も使えば、その人は……
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ミナギ(プロフ) - 面白いと言って頂けて幸せです〜!( ◜‿◝ )♡次のお話も、もうすぐ投稿しますので良ければ是非、見に来てくださいね! (2022年7月27日 17時) (レス) id: 7046aa38a1 (このIDを非表示/違反報告)
ヒメ - うわわ面白いです。早く次の話が見たいよー。 (2022年7月27日 8時) (レス) @page32 id: 9018a5d207 (このIDを非表示/違反報告)
ミナギ(プロフ) - ストロベリータルトさん» コメントありがとうございます〜!応援、とっても力になります!かっこいいからぴちの皆さんを想像して書いていこうと思っていますので、また良ければ見に来てくださいね(*´ω`*)頑張るぞ〜! (2022年7月16日 23時) (レス) id: bcd12481d8 (このIDを非表示/違反報告)
ストロベリータルト(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも拝見させて頂いております!これからも頑張って下さい!応援してます( o≧д≦)oファイトー!! (2022年7月16日 22時) (レス) @page28 id: 6f84096ecb (このIDを非表示/違反報告)
ミナギ(プロフ) - kakaokuunn?@とうりすさん» ありがとうございます!亀更新ですが、また見に来て頂けたら嬉しいです(*´ω`*)宜しくお願いします! (2022年5月22日 18時) (レス) @page21 id: bcd12481d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミナギ | 作成日時:2022年1月14日 1時