朔間零 ページ43
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大好きなその指が私の頬を撫でたから、私の頬が緩む。れいくん、そう口を開いて声は出なくて。
パクパク、と酸素を求める金魚のように見えているだろうか。私はそれでも、彼が好きだ。
２ヶ月前に私は交通事故に遭った。学校前の交差点で車にぶつかりそうになった自転車を避けようとしたその車の車体が、青信号を待つ私にぶつかり私は身体の骨を折る等の重症はなかったものの。
打ちどころが悪く、喉を強打し今は声が出ない。
毎日学校に通うとき、れいくんが迎えに来てくれた。家の前で欠伸をもらして、私が玄関から外へ出ると 「いい朝じゃのう」と私の頭を撫でて挨拶してくれるのだ。
付き合っているなんて滅相もなく、私の淡い片想いなのだけれど。何故、彼が私にここまで接してくれるのかは分からない。恋心がバレているのか、だから気を使っているのだろうか。素直に恥ずかしい。
こうして並んで歩けること、隣に彼がいることが嬉しくてたまらない。私の所属する3Aは、朝から放課後まで大騒ぎしているのだけれど彼は休み時間に私のことを呼び音楽室の棺桶の元へ連れていく。
スマホのメモ機能に言葉を打ったり、メモ用紙に書いたりしなくてもれいくんは私の言いたいことを見透かしているみたいで。
ハンバーグ定食食べたい、と思ったら
私の顔を見て微笑んでハンバーグ定食を学食で頼んでくれる。
帰り道に肉まん食べたい、と思ったら
コンビニに寄って買ってくれる。
食べ物のことばかり浮かぶけど、れいくんは本当に優しくてかっこよくて大好きで。
＿＿＿＿ もう、伝えられないけど 。
声に出して好きって言いたかった。自分の声で、思いきって伝えたかった。
もしもれいくんの名字を名乗る未来、それを想像したりした日もあった。
いつの間にかベタ惚れでぞっこんで。
棺桶からゆっくり身を起こしたれいくんの顔を、見ていた。好きだって、伝えたくて。
＿＿＿＿ ＿＿＿ こんなの伝わる訳 、ない 。
「 A 、」
名前を呼ばれてその身体に包まれた。
＿＿＿泣きそうな顔 。そう呟いてまた強く抱きしめる。
声を出せたら今ここでありがとうと言えた、好きとつたえられた。それか、恥ずかしいよ。なんていえたのだ、だからだからだからだから私は
その唇に触れるだけのキスを落して、私の気持ちをまた察してくれるのを待つの。
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…
絶対付き合う。
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山葵 - ありがとうございます！更新頑張ってください！ (2017年10月27日 17時) (
レス) id: 20b37c9921 (このIDを非表示/違反報告)
白城あろ(プロフ) - 山葵さん» ゆうたくんの共依存ですね…！できる限り頑張ります。希望通りの出来にならなかったらごめんなさい。書かせていただきます！ (2017年10月25日 23時) (レス) id: 411fdf32c4 (このIDを非表示/違反報告)
山葵 - できたらでいいのでよろしくお願いします！ (2017年10月25日 23時) (レス) id: 20b37c9921 (このIDを非表示/違反報告)
山葵 - ゆうたくんで、共依存のヤンデレできますか…？ (2017年10月25日 23時) (レス) id: 20b37c9921 (このIDを非表示/違反報告)
白城あろ(プロフ) - miosasa47さん» ありがとうございます…！ぜひ書かせていただきます！ (2017年10月22日 14時) (レス) id: 411fdf32c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白城あろ
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年3月6日 4時
