本当の意思 ページ44
お互いにとって、有益になるだろう?心配しても良い。仕方の無いことだとは思う。だが、それだけだからな。
お前は…灯油なんだ。有名な家柄だったとしたら、多少、結果は違っていたかも、しれないが、それも仕方の無いことだ。
今はもう…何もかも、手遅れだ。俺が立てていた計画も…対策も、全てがおじゃんになったと言っても良いだろうな。
こうなれば…俺は、自分が死したとしても、お前らを…護ろうと思う。それが…お前らにとって、最善の策…だからな。
すまない…
蘭。
「…蘭…俺は、お前にとって…その程度の存在だったと言うのか…?俺は…俺は、こんなにも…
お前の事が好きだと言うのに…
確かに、俺は蘭の事を、神無月家の事を知らない。だが…お前の事は、多少なりとも知っているさ。それでは、いけないのか?
俺が、そんなに頼りないとでも言うのか?
「…それはちげぇよ。蘭は、そんな奴じゃねぇ。それは…お前らも知ってんだろ?」
………………………………………………………
手紙を渡してから、別の部屋へと行き…パソコンを弄っていた…俺の情報網をもってして、必ず蘭を見つけてみせる。
兄さんが…1番最初に、蘭を救った。元々蘭に救われた俺ら兄弟は…世間から隠され、ひっそりと育てられた。
俺は…俺と兄さんは、今は無き、水無月家の人間だから…
水無月は有名な名家。ある不自然な事件によって…殆どの水無月家の人間が死んでしまった。
それを…神無月家が起こしたと、蘭から聞いた。その作戦をたてたのは自分だと、言っていた。
俺は…怒った。だから…蘭を傷付けた。だが…兄さんは違った。蘭の傍にあろうとした。結果、蘭を護って死んでいった。
兄さんが憎しみを乗り越え、蘭を護ったのなら、俺も、兄さんの意思を引き継いで、蘭を護らないといけない。
数分が経った。おもむろにパソコンの前から立ちあがり、灯油達の部屋へと行った。
「…蘭がお前らを切り捨てた?ちげぇよ。お前らを護るため。解ってやれよ。多少なりとも、見ただろう?
蘭の言葉遣いを、蘭が闇の世界と呼ぶ…貴族界を。お前らの予想なんざ、これっぽっちも役になんかたたねぇ。
そこで役に立つのは、蘭が積んできた教養、観察眼。俺もそうだ。蘭の闇の世界を知っている。だが、
まだお前らは…全てを知らない。まだ引き返せる。だからこそ…
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カンナ(プロフ) - どっちもきになりますがハッピーエンドが見たいです!!。ただもし余裕があるのなら分岐点を作ってハッピーバッドどちらも書くのがいいかと思います(自分がどっちのエンドも気になってるだけですすみません;)これからも更新楽しみにしています。頑張ってください^^ (2014年5月17日 14時) (レス) id: 86dbfd6970 (このIDを非表示/違反報告)
persepone(プロフ) - ハッピーエンドでお願いします!! (2014年5月17日 4時) (携帯から) (レス) id: 289cdd45b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鋳薔薇 | 作成日時:2014年1月1日 15時