新たな地・昔の地 ページ32
シルクが着せてきたローブを羽織り、外へと出た。
扉の横のタッチパネルを操作し…もう2度と、俺の許可無しではあかない様にする。
あの鍵があっても、パスワードがあったとしても開くことはできない。そんな…縛り。
車に乗り込み、空港へと向かう。ビザもクソもあったものか。
『上手く…上手く…早く俺を…救ってくれよ…?』
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某時間・某所
「…あん?手紙…だぁ?ここの場所を知ってんのは…蘭…から…?」
ガサガサと音を立てながら、自室にて、さっきポストからとってきた封筒をあさる。
ぽとぽとっ…とそんな音を立てつつ、2つ…封筒が落ちた。
「…はぁん…成る程な。ここまで…追い詰められたって事か。あの両親も…限度って奴を知らねぇからな…
あん…?」
落ちたのは…2つの封筒と…折り畳まれた、紙だった。
かさかさとその手紙を開く。
「…もうそろそろ…動かねぇと…いけねぇってことかよ…俺の行動が…吉と出るか凶と出るか…神のみぞが知る…か。
笑えねぇ。」
適当に開けた引き出しに…2つの封筒を放り込む。
「…必ず…助けてやる。上手く…俺なりのやり方でな。」
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蘭side
『はぁ…ここまでの装備はいらないと何度も…はぁ…』
この場所に来てから…何度溜め息をついただろう。それすらも解らなく…なってきている。
俺の座った椅子の周りでは、シルクやサヴァンを始め、何人もの執事や侍女が行き来している。
てきとうに、タワーの様に積んであった本から、一冊を手に取る。ぱらぱらとページを捲りながら…ふと、気になった事があった。
…新しいネット環境を整えなければならないのか…
そう思った俺は、近くにあったパーソナルコンピュータを引き寄せ、おもむろにネットを開いた。
『…やっぱり駄目か…』
案の定、ネットには繋がらなかった。仕方ない俺は、自分のタブレット端末とインターネット共有をし…なんとか、ネットに繋げた。
『…日本のサーバーに行かなきゃなんねぇのかよ…やれやれ…まだまだ、設定する事は多そうだな…』
そう思う。親の勝手で…自分がどうしてここまで振り回されなきゃなんねぇんだよ。
『サヴァン、シルク。』
そう、虚空に向かってそう呟く。するとすぐ様…
「「はい。何かございましたでしょうか?」」
と甲斐甲斐しくも返事をして来た。かたりと音を立てつつ立ち上がり、玄関の方へと歩いた。
『…
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カンナ(プロフ) - どっちもきになりますがハッピーエンドが見たいです!!。ただもし余裕があるのなら分岐点を作ってハッピーバッドどちらも書くのがいいかと思います(自分がどっちのエンドも気になってるだけですすみません;)これからも更新楽しみにしています。頑張ってください^^ (2014年5月17日 14時) (レス) id: 86dbfd6970 (このIDを非表示/違反報告)
persepone(プロフ) - ハッピーエンドでお願いします!! (2014年5月17日 4時) (携帯から) (レス) id: 289cdd45b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鋳薔薇 | 作成日時:2014年1月1日 15時