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48つめ ページ49

「なにしてんだお前ら」

「…俺のミスでさァ」

「は?」





たまたま廊下ですれ違った土方さんとの会話がこれだ。


土方さんの視線の先には、意地を張ったように俺の腕に ぎゅううううう、と効果音が付きそうなまでにしがみつくA。


あのラブレターを貰ったあと、Aはヤキモチを妬いたのか 俺の傍から離れねェ。しかも頑なに。




俺としては何も不服はねェ。

ねェけど。




………俺ァ、男だからな。

好きな女にこうもくっついっていられたら、なんか、こう。





……色々、思うことがあるわけで。てかムラムラするというか…。

大事にしたいと思っている矢先にこれ。





ラブレターを受け取ったことを後悔するほどだ。






「姫さん、暑くねーのか」

「暑くないですっ」

「動きづらくねーのか」

「動きづらくないですっ」

「………そーいや、屋敷には?」

「帰りませんっ、父上にも連絡しましたっ」

「…そーか。おい総悟、何したかしらねーが、姫さん怒らせんじゃねーよ」

「……。」




土方さんと別れ、縁側に座る。

相変わらず腕にへばりつくA。



…や、いーんだけどさ。

…胸、当たってんだけど。





栄養ドリンクを飲んだのかってくらい元気な下半身を隠すために、脚を組む。






「…お姫様、腕疲れないんですかィ?」

「疲れてないです」

「…俺の腕、そろそろしびれてきたんだけどなァ」

「…。」





そう言うと、腕を離し 体に抱き着いてくる。

あー、もう、なんで人間には そーゆー欲が存在すんだ。
あまりにも理不尽な疑問さえ浮かんでくるほど 俺の理性は飛びそうな状況だ。





「…私、わがままですね」

「え、」





ぼそ、と呟くA。

頬を手で包み、顔を上にあげさせる。



その表情は、捨てられた子犬のような 泣きそうな表情。






「…総悟くんは、私しか見ちゃダメって…そんな、わがままなこと考えてしまいます。

総悟くんは誰のものでもないのに。

総悟くんは総悟くんのものなのに。


わかっていても、総悟くんを誰にもとられたくなくて…。



私、嫌な子です。



自分がこんなに心の狭い人間だと思わなかった…」

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(プロフ) - 茜さん» 銀魂に出てくるキャラは皆素敵なので、少しでも良い所を出せていけたらな…と思いつつ書いています。だから、このようなコメントを頂けてとても嬉しいです!本当にありがとうございます(*'▽') (2016年8月10日 20時) (レス) id: 9f8ab9b016 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もちろんです!この作品って沖田さんもすごく魅力的にかかれているけど、その他の銀さんとか夢主ちゃんもとっても魅力的で素敵ですよね! (2016年8月6日 15時) (レス) id: 4df2c4eb49 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 茜さん» 抑え…きれるでしょうか…彼は…。二編で沖田さんはしっちゃかめっちゃかになります。どうかそんな彼を見守ってあげてください!(*'▽') (2016年8月6日 13時) (レス) id: 9f8ab9b016 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 沖田くん抑えきれるかな…。いや私的には抑えなくてもi((殴蹴 (2016年8月3日 1時) (レス) id: 4df2c4eb49 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 茜さん» ただいま、第二編を作成いたしました。こちらでの執筆は終了しましたので、完結という形にしてしまいました…!お騒がせしてしまい申し訳ありません。どうかこれからもよろしくお願いいたします。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: 9f8ab9b016 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年7月5日 20時

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