検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:131,722 hit

40つめ 主人公side ページ41

逃げる余裕もない、と思わずへたり込む。


と。





ざく、と飛んできた刀が その人の肩に刺さった。

うめき声をあげ、崩れ落ちる。





「A!!!なんでここにいんだ!!!!!」




投げた刀は総悟くんのものだった。

総悟くんは私の肩を掴み、怒鳴る。






「…ご、ごめんなさい、」

「…っち、土方のヤロー。…って、んだよ。まだ息あんのか」





私を襲ったその人は血を口から吐きながらこちらを睨んでいた。



近くに転がっていた刀を取り、振り下ろそうとする総悟くん。







…だ、め。





だめ!







「……………………オイ」






視界に映るのは、総悟くんの振り下ろそうとした刀。

と。






総悟くんの、冷たい顔。



気が付くと、私は その男の人をかばうように総悟くんの前に立ちふさがっていた。







「そこどけ!!!」

「だめです!」

「お前を殺そうとしたやつだぞ、わかってんのか!」

「わかって、います」

「わかってるんだったらなんでどかねェ…!!!」

「総悟くんを守りたいからです」

「…は?」

「人を斬って、そうしたら、総悟くんは傷つくでしょう…?」

「…慣れてんだよ、あいにくな。斬ることも、殺すことも」


「でも!総悟くんは私を守ろうとしてくれてたでしょう…?!

ただの人斬りはそんなことしないです!

守ることを知っているからです!

命の重さを知っているからです…!」






総悟くんに近づき、ぎゅ、と抱き着く。

びく、と震えるその体。


血にまみれた総悟くんだけど、構わず抱きしめた。






「…お願いです。

総悟くんが私を守ってくれたように、私も総悟くんを守りたいんです。


人を殺して、総悟くんが心を閉ざしてしまうのが怖い。

…何もできないけど、総悟くんの心を守らせてください…」





「…………………………。」







かしゃん、




刀が総悟くんの手から落ちる。






そして、私を その腕で抱きしめた。






「…A…」






さっき怒鳴った声より、ずっとあったかくて色のついた声。

安心したかのように溜息を吐いた総悟くんは、「A、A」と私の名を呼ぶ。

41つめ 主人公side→←39つめ 主人公side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (90 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
130人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟 , 真選組
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 茜さん» 銀魂に出てくるキャラは皆素敵なので、少しでも良い所を出せていけたらな…と思いつつ書いています。だから、このようなコメントを頂けてとても嬉しいです!本当にありがとうございます(*'▽') (2016年8月10日 20時) (レス) id: 9f8ab9b016 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - もちろんです!この作品って沖田さんもすごく魅力的にかかれているけど、その他の銀さんとか夢主ちゃんもとっても魅力的で素敵ですよね! (2016年8月6日 15時) (レス) id: 4df2c4eb49 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 茜さん» 抑え…きれるでしょうか…彼は…。二編で沖田さんはしっちゃかめっちゃかになります。どうかそんな彼を見守ってあげてください!(*'▽') (2016年8月6日 13時) (レス) id: 9f8ab9b016 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 沖田くん抑えきれるかな…。いや私的には抑えなくてもi((殴蹴 (2016年8月3日 1時) (レス) id: 4df2c4eb49 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 茜さん» ただいま、第二編を作成いたしました。こちらでの執筆は終了しましたので、完結という形にしてしまいました…!お騒がせしてしまい申し訳ありません。どうかこれからもよろしくお願いいたします。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: 9f8ab9b016 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2016年7月5日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。