信じるもの Ⅲ【トラファルガー・ロー】 (ページ26)

今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:22,496 hit

百話ページ26

海軍が動き始めた。

大方、ドンキホーテファミリーの身柄の拘束だろう。

『...キャプテン』

｢話すのは後だ。長くなる｣

『それもそうですが...寝ますか？』

｢...そうさせてもらう｣

そんな会話をしてあまり時間も経たずに、長鼻さんの声が聞こえる。

皆が合流し、私たちは東の町にあるカルタの丘というところに向かうこととなった。

＿＿＿＿＿＿＿＿

コロシアムで出会った片足の兵隊さんは、コロシアムに飾られていた銅像の本人であり、またレベッカの実の父、キュロスさんであることをこの家に着いてから知ることとなった。

寝ているのは、キャプテン、ルフィさん、長鼻さん、キュロスさん、ベラミー。

起きているのは、鉄人さん、ロビンさん、侍さん2人、剣士さん、そして私。

今はゆっくり寝かせてあげようと、落ち着いたその場。

外から1つ、気配がした。

殺意もなく、よく知っている人物だったので特に警戒することも無くドアへと視線やった。

その人物は、サボだった。

ロビンさんが立ち上がって、ルフィさんの兄だと言うと、ほとんどの人が驚いた。

確かに、ルフィさんの兄弟は“火拳”のエースしかこの世に知れ渡ってないだろう。

ロビンさんは、2年前麦わらの一味がバラバラになってしまった時、革命軍のところに居たそうだ。

ルフィさんを起こそうとするも、｢最後に顔を見に来ただけだ｣と返された。

もう国を出ると言うので、聞いてみるとドフラミンゴの芝居に加担した連中、CP-0がここに引き返しに来るらしい。

ゆっくりしていたら、また面倒なことになりそうだ。

ルフィさんは、サボが生きていたことを今日会うまで知らなかったようだ。前にサボがそんなことも言ってたっけな。

左目の火傷、盃を交わした兄弟の存在、自分の出生、国...

形がどうであれ、思い出せたことが私は良かったと思っている。

話の区切りで初めて話を聞いた者は涙を流し感動していた。

すると、剣士さんが｢酒とツマミがねェ｣と文句を言い始め、その状況に｢ルフィが起きたら大変ね｣とロビンさんが神妙な顔で言う。

飽きのない一味だなと、今まで飽きるほど感じたが改めてそう思った。