百一話 ページ27
コロシアムでの2人の再会は、ちゃんとは聞いてなかったがルフィさんが大号泣だったって言うのを聞いて何だか可愛らしいなと思った。
ルフィさんは、弟だ。サボにとって、ルフィさんだけでも生きてくれていたことが本当に嬉しかっただろう。
話が終わりベッドから立ち上がったサボは、ルフィさんのビブルカードを残し、去っていった。
去り際の言葉は、剣士さん曰く“エースと似たようなこと言っている”だそうだ。
＿＿＿＿
私は窓から差し込む眩しく温かい陽光と、賑やかな声で目を覚ます。
｢あらおはようA。随分お寝坊さんね｣
『あ...おはようございますロビンさん』
私は体を起こすと、もう皆既に起きていて机の上にはたくさんの食料があり、それを皆が囲んで自分の腹を満たしている。
ルフィさんはまだ回復しきれてない様子で、その上食べるのが忙しない。
侍さん2人によると、国では｢レベッカの父はどこかの国の王子様｣だという噂で持ち切りだったそうだ。
そして、本人のキュロスさんが口を開いた。
自分がその噂を流した、と。
自分が前科があり、本来ならば王族と結ばれることは許されない身分だったからだと。
レベッカは、手紙でこのことは知らされているようだ。
レベッカの将来を思ってのキュロスさんの行動。リク王からの納得も得たようだ。
...一人納得してない人が居るけど
外から凄い勢いでこの家に走ってくる気配がひとつ。
それとほぼ同時にキュロスさんの傍にある電伝虫が鳴った。
[隊長...キュロス様、レオれす！]
｢ゾロ先輩！！おおッルフィ先輩お目覚めになられてんべ｣
なんか騒がしい気配だと思えばロメオ君だったか。
用件としては、海軍のテントが騒がしくなってきたとのこと。
私たちがここに居ることはもうバレているだろうに、意外と動きが遅かったな。
おつるにセンゴク...そこに藤虎もいるのだからそこそこ厄介だ。
センゴクという名でキャプテンが少し反応を見せたのを私は見逃さなかった。
[その海軍が動き出しました！]
もう時間もないな...動ける準備をしておこう。
でも、逃げるにしても船がない。何も考えてなさすぎたか？
｢ルフィ先輩たづ！案内します！まっすぐ東の港へ走ってけろ！｣
戦士たちが私たちの道を作ってくれているようだ。
ロメオ君のルフィさん愛のおかげだ。感謝しなければ。
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作者名：つんてん | 作成日時：2022年11月3日 19時
