検索窓
今日:2 hit、昨日:11 hit、合計:613,957 hit

大人の味〈 5年後 〉 ページ29






廃墟となった病院に消滅していく呪霊の
弱々しい唸り声が響き、今回の任務の終了を知らせる

ひと際禍々しい呪力を放っていた1体は
今回の任務とは全く関係のなかったはずの五条が、
それ以外のせいぜい2級程度の小者は七海とAが対処した

本来なら保険をかけて一級呪術師2人で取り掛かる任務だったのだが
どこからか情報を聞き出して無理に付いてきた特級呪術師まで加わり
何とも仕事のやりがいのない、
むしろ五条の我儘に付き合う方が疲れる仕事となった



凝った肩をほぐしながらため息を吐く七海
予定より早い時間に何か思いつき、
面倒な男が帰ってくる前にAに提案する







七「飲みにでも行きます?こないだ言ってたとこ。」

『えっ、いいんですか?』




七「勿論ですよ。良い時間ですし、今夜は空いてますから。」







以前任務で一緒になったときに、ふとお酒の話になった

20歳になったがまだきちんとお酒を飲んだことがないという彼女
若い子なら飲み会の騒がしさの方が楽しいだろうが、
私自身はバーでゆっくり酒を楽しむ方が好きだと言うと
機会があれば一緒に行こうという流れになった


まさに今夜こそ”その機会”に相応しい







『行きたいです。私も空いてます。』



七「では高専に帰った後にもう一度合流し…―」


悟「ちょっと。僕の妻にちょっかいかけるなんて良い度胸だねぇ。七海。」







病院の方を向いて会話していた筈だが
なぜか後ろから間に入って来た五条に今日一番の溜め息を落とす
出来れば戻ってくる前に話を終わらせたかった






七「ただの酒の誘いです。」


悟「こっちは新婚なんだから、水差すなよ。」






七「ずっと婚約はしてましたよね。冬賀さんの苗字が変わっただけでしょう?」


悟「念願だよ。大騒ぎする上層部も家も全員黙らせて五条にしたんだ。ねえA?」




『……うん。』







五条のやり方がよほど横暴だったのか
視線を泳がせてただ頷く彼女に同情する
本当に、厄介な男に捕まってしまったものだ


しかし、今でも宿儺の血を引く冬賀さんを忌み嫌う上層部や
血筋が命よりも大切な御三家の一角である五条が
籍を入れることまで許したのには正直驚いた


どうせ強引に脅しでもして黙らせたのだろうが、

大人の味2→←お熱3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (532 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1266人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 両面宿儺
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

茉莉 - この作品が好きです。更新、待ってます! (2020年11月22日 22時) (レス) id: a68061a5cd (このIDを非表示/違反報告)
Gettion - え…心臓痛くなるくらい好きです。応援しています! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b24edd395c (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 更新停止ですか??ホントに面白すぎてハマりました!一気に見ました!!更新ホントにお願いしますっ! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
AiRIN(プロフ) - いつも楽しく拝見しています!正直、縞さんの作品ならどれも大歓迎ですが、しにたがり姫か好きなので、続編を待ってます! (2020年5月17日 13時) (レス) id: 931e2c7403 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年4月3日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。