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知らない顔9 ページ20





冥「…、これは引っ越すべきだな。」

部屋にインターホンの呼び鈴が響き
来訪者を確認すると玄関へ向かう冥冥
エントランスもエレベーターも許可がないと通れないはず
セキュリティが売りの高級マンションに溜め息を落とし仕方なく解錠する




悟「…っ、居るでしょ。」

冥「どうした。そんなに慌てて。お前に家を教えた覚えはないが…。」





悟「無能な後輩に調べさせた。」

冥「十分優秀じゃないか。」



いつも飄々と大抵の任務を片手間でこなすような男の
珍しく焦った様子が愉快で、自然と口角が上がるのを感じながら
それとなくはぐらかして会話を進める冥冥



悟「…Aは?」

冥「今夜は私と過ごしたいと愛らしくせがまれてね。明日には返すよ。」





悟「…煽ってんの?」

冥「彼女の意思を尊重してるんだ。」





Aには誤魔化すといったが
こうも焦っている様子を見るともう少し困らせてやろうと
つい悪戯心が疼いてしまう




冥「羨ましいよ五条。あれほど愛らしく健気な子はそういない。呪術の才能も素晴らしい。私でも傍に置いて嫌というほど可愛がってやりたいと思うよ。」


悟「…何が言いたいの。」






冥「もっと大事にしてやりたい。可愛がってやりたい。だが近づきすぎると壊しそうで思うように触れられない。…難儀だね、五条。お前らしくない。」


悟「…だからこんなに必死になってんだよ。少しでも手を離すと、もう掴めなくなる。あの子が僕の隣に居ない世界なんて価値がない。」






五条の返事が気に入ったのか笑みを浮かべて
道を譲り、部屋に通す冥冥
視線をベランダに向けAのいる場所を伝える

この場に居座るのも無粋かと
少しの酒と今日手に入れた本を持って
窓を開け外に出ていく五条を見送り書斎へ姿を消した

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茉莉 - この作品が好きです。更新、待ってます! (2020年11月22日 22時) (レス) id: a68061a5cd (このIDを非表示/違反報告)
Gettion - え…心臓痛くなるくらい好きです。応援しています! (2020年11月6日 18時) (レス) id: b24edd395c (このIDを非表示/違反報告)
uka8502(プロフ) - 更新停止ですか??ホントに面白すぎてハマりました!一気に見ました!!更新ホントにお願いしますっ! (2020年10月19日 1時) (レス) id: 7913de20e0 (このIDを非表示/違反報告)
AiRIN(プロフ) - いつも楽しく拝見しています!正直、縞さんの作品ならどれも大歓迎ですが、しにたがり姫か好きなので、続編を待ってます! (2020年5月17日 13時) (レス) id: 931e2c7403 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年4月3日 2時

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