Cheri【アイナナ】 (ページ8)

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第6話ページ8

えぇ…無理やりすぎるでしょ小鳥遊サン。
とりあえず隣でポカンとしている大神さんに何か声かけなければ。

「なんだか、私のせいで申し訳ないです…」

万「謝ることはないよ、突然すぎて驚きはしたけど。
社長命令と言われてしまえば逆らうことはできないし、何よりこんなに可愛い子とデート出来るって思えば逆に社長に感謝しなきゃかな？」

「えっ？！かっ、可愛いとかデートとか何言ってるんですか？！からかわないでください、大神さん！」

万「そんなつもりないんだけどなぁ。
とりあえず、男装時とかに必要なもの買いに行こうか。」

「っ、よろしくお願いします。」

私は真っ赤になった顔を見られないように、俯きながら歩き始めた大神さんの後について行った。

(うぅ…こんなんじゃ心臓もたないよ…)

-万理side-

少しからかいたくなって、デートとか言ってみちゃったけどAさんが顔を赤くするもんだから、お兄さんキュンキュンが止まらないよ…

(可愛いって思ったのも、嬉しいって思ったのも本当なんだけどこれ以上言うと嫌われちゃいそうだからやめておこうか。)

「男装時に着る洋服とか必要だから買いに行こうか。
それと…髪の毛なんだけどどうしよう？」

A「あ、そうですよね、男の人になりきるなら髪の毛切らないとですね。」

「俺から提案しといてアレなんだけど、切っちゃっていいの？せっかく綺麗な髪の毛なのに」

A「少し勿体ない気もするけど、男としてやっていくなら髪の毛邪魔になるし、やるからにはきちんとやりたいので！」

そう告げたAさん。

とても芯がしっかりしてる女の子なんだな。

「そっか。素敵な心構えだね。
今のAさんも可愛いけど、きっとショートになったAさんも可愛いと思うよ。」

A「っ！大神さんはまたそういうこと…
もう、タラシなんですか、なんなんですか！」

またもや顔を真っ赤にして怒るAさんがとても可愛く見えた。

さっきから表情がコロコロと変わるから見ていて飽きないし、からかってみたくなる。

この感情は何だろう。今はまだ気づかないふりをしようかな。

まだもう少し君を知ってからでも遅くはないよね。