お掃除と本 1 ページ4
特にする事もなく暇な僕は自室に向かう。
するとふと目につく 環くんの部屋のドア。
開いたままじゃないか……
何故開いたままなのかは分からないが、このままなのも少し気になる。
閉めに行こうと僕は環くんの部屋の方へと向かった。
ドアを閉めるだけと思ったのだが、目に入った環くんの部屋の中は 王様プリンの人形が大量にちらばっており、
漫画本も読んだそのまま机に置いてあったり床に落ちていたり、
食べ終わっている王様プリンが何個も放置してあったり……と、中々キレイとは言えない状況だった。
このままでは立派な汚部屋になってしまう……と思った僕は、少しだけ掃除する事にした。
「ちょっとだけ失礼します」
まずはちらばる人形から、ささっとベッドの上に置いてしまおう。
僕は落ちている人形を集め、落とさないよう慎重にベッドまで運んだ。
少しだけ配置を綺麗に整えて、まず一つは完了した。
「ふう。さて、次はどうしようかな……」
部屋を見渡して片付けられる物はないか考える。
そして目についた漫画の数々。
「そうだ、漫画でも本棚に並べておこうかな」
まとめて全て持つのは無理そうなので、何冊かに分けて本棚まで運ぶ事にした。
種類ごとに集めて、破れないよう丁寧に持ち上げる。……よし、運ぼう。
本棚に目をやると、本の並び順は特に決まっておらず ばらばらだった。
「こ、こういうのってどうでもいいタイプなのかな……環くんは」
す、すっごく気になる……
「……探しやすい方がいいし、並び変えても……大丈夫だよね」
僕は手に持っていた本を一旦床に置き、本棚の整理をする事にした。
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作者名：梅傘 | 作成日時：2018年8月18日 0時
