その４５ ページ46
＜ママですよお？どうした？＞
とすぐに既読がついた。「早っ」と思いながら、ラインをうってみる。
＜今、どこにいますか？＞
＜紅朗さん達といっしょだぞお☆Aさんは家にいるのか？＞
＜いいえ、市場を抜けた先の二つ先のコンビニにいます＞
＜寄り道はだめだぞお！おうちに帰らないとだめじゃないか！＞
＜違うんです、変な人に後をつけられてて、＞
と打つとすぐに＜そこから出ないこと＞を指示された。私の勘違いかもしれないが、念のためである。さっきの人本のコーナーから観察してみる。やっぱり、しらない人なんだよなあ。でも、なんか虚無というかそんな顔をしててこわい。しばらくしてたら、三毛縞と紅朗の二人がきてくれた。
斑「！！」
Aは指でこの裏のコーナーにいこうと指で指すと二人はさりげなく後ろのコーナーに行く。遅れて、Aもその裏に行くと、力が抜けて、三毛縞によりかかるように抱きついた。
斑「大丈夫、大丈夫...」
三毛縞がだっこすると、Aの手先だけでなくからだ全体がすごく冷たかった。平常心を装っているが、相当怖かったのだろう。
紅朗「ストーカーかもしれないやつは、外にいたリーマンのことか？」
A「...。(こくこく)」
紅朗「いつから？」
A「...駅から、出たあたりから、たぶん、ずっと」
斑「顔に面識はないのは確からしい。よしよし、大丈夫大丈夫。」
三毛縞はAを抱っこしながら、買い物をして、なんともなかったように店を出る。ストーカーと思わしき人物は、三毛縞と紅朗の姿に驚いたのか、逃げるようにその場から去る。
A「...。」
紅朗「追うか？」
斑「いや、追わないほうがいい。俺と紅朗さんが全力で追いかけたら、この町がめちゃくちゃになってしまうかもしれないしなあ？」
紅朗「...とにかく、Aの嬢ちゃんが無事でよかった。コンビニに駆け込んだのはいい判断だった」
斑「いいこいいこ、えらいぞ、Aさん。」
紅朗とわかれて、三毛縞とAは今日は一緒の部屋で過ごすことになった。もちろん、三毛縞の部屋。あんなことがあったら一人にしておけなかった。そして、なにより。Aが離してくれないのだ。
斑「Aさーーーん？俺の服にしがみつきすぎて、俺の服がシワだらけになるんだがー？？」
A「か、た...。」
斑「？？」
A「こわか、ったです...。」
斑「よしよし、大丈夫だぞお。ママと紅朗さんで、追い払ったからなあ。」
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作者名：Luna | 作成日時：2022年3月16日 20時
