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その28 ページ29

放課後、企画書の書類を生徒会に提出した帰り、ばったりあってしまった。

斑「Aさああああああああああああああんん!!」

A「デジャヴ!!」

始まりました地獄のおいかけっこ。向こうは楽しんでるみたいだけど、私は全く楽しくない。恐怖でしかない。だって、宙さんみたいにいうと、「巨人」が走ってくるんだもの!

斑「ほらほらおいでえええええ!!ママの胸に飛び込んでおいでえええ!!☆」

A「こわい!!」

斑「怖くないぞお☆ママだよおおおお!!」

とばたばたと校内中を走り回っていたら、いいところに女子トイレがあった。そこに駆け込んだA。さすに、三毛縞もそこには入れないようだ。

斑「おのれ!愛娘ええ!小癪な真似を!」

A「ここにいるかぎり、三毛縞さんは、入ってこれません!」

斑「いいこだから、そこから出てきなさいー!じゃないと、ママがそっちにいくぞおお?」

A「え?男子が女子トイレに??(引)」

ないわ。ない。こんなところに逃げ込んだ自分がいうのもなんだけども。

斑「んー?みた感じだれもいないようだなあ?よし、今から3つ数えるからそれまでに、出てこないと強行突破しちゃうぞお☆、ひとーーーつ!!」

A「え!?ま、まって!」

斑「ふたーーーつ!!!みーーーーー」

おとなしく出てきたA。両手をあげて出てきたAを三毛縞は満足そうにだっこして、誘拐した。ほんとにこの人は...。

斑「部活が今日は休みだったんだ。さっき、教室にいったらAさんはいないし、探し回ったんだぞお!この反抗期の愛娘〜♪」

A「私は、こどもじゃないんですが」

斑「ママからみたら、Aさんはまだまだ子供だぞおー!さあ、やることが終わったなら、ママと帰ろうなー、蛙が鳴くからかーえろう!ってなあ♪」

A「烏なら鳴いてますよ」

斑「夕方か、今日はなにが食べたいんだ?リクエストがあるなら、ママが聞いてあげるぞ☆」

A「...三毛縞さんが食べたいものでも、別に」

斑「そうか、んじゃあ...キツネうどんとか、どうだ?」

A「お昼、そば食べたのに?うどん?」

斑「おっと、そうだった。違うのにするか?」

A「いえ、それでいいです。早く帰りましょう、か」

「そうだな」と三毛縞はAの手を握って、Aとともに歩みを進めた。窓からみる皇帝をにらみつけながら三毛縞は歩きだす。棘の道を。

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作者名:Luna | 作成日時:2022年3月16日 20時

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