47：ことの真実 ページ6
ハイネスから勝ち分の金銭を受け取り、これで無事家に帰宅できると胸を撫でおろす３人。
あまりの神回ポーカーにしばらくは解放してもらえない碧であったわけだが、そんな中、ハイネスはある違和感を感じていた。
いくらなんでもおかしい。
もちろん、あの役がでる可能性はゼロではない。
けれど、確率は限りなくゼロに近いのだ。
「今更気づいたのか、ハイネス」
「フィン。貴方にはこの違和感がわかるとでもいうのかしら」
腕を組み、ならば止めてくれればよかったじゃない、と顔に書いてある自身の主を目にすれば冷静さを取り戻していることに胸を撫でおろす。
さすがにここで怒り狂われても所詮、"水銀"である自分にできることなど少ないからだ。
「答え合わせをする気はあるのか」
「当たり前でしょ。でなくても、彼奴は倒さなきゃいけない対象なのだからこのまま逃がすつもりはないわ」
「そうか」
換金を済ませ、カジノからでようとする３人に追いかける二人。
出口のところで丁度、彼らを呼び止めることに成功したハイネスであるわけだが意外にも先に声をかけたのは付き人であるフィンであった。
「先程は見事なブラフだった。まさか、君に妖精…いいや、精霊の類を操る能力があるとは」
「なんだ。執事くんには見えてたのか。でも、よく僕の"飛梅"をみることができたね」
「案外すんなりと認めるのだな。良い心掛けだ。…まあ、理由までは知らないが前世の私に妖精との縁でもあったのだろう。不思議と見えるのだ」
話題についていけないのは、無論、渦中のふたり以外だ。
一体、なにを言い出してるというのだ。だが、ハイネスの思考回路が繋がるまでには大した時間を要さなかったようで。
「……そうか。貴方、自分の精霊を使っていたからあんなに易々と」
「私には見えていた。ディーラーの手札を透視し、ハイネスの手のうちを目にし逐一君に報告していた美しい
「いやいやいや、兄貴。飛梅さんになにさせてんだよ？！それズルだろ？！」
「樹ちゃん…やっぱり、貴方いいわ。お持ち帰りさせてもらいたいくらいに気に入った…それに比べて、下劣な。卑怯だとは思わないわけ。そもそも、
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