rain102 ページ26
視点:碓氷伊吹
素敵なお店にお邪魔すればカウンターへと案内をされ、適度なお客さんの数にようやく落ち着くことができる。
それにしてもあのみかん色の男の子…うーん、テレビで…うーん。
と、頬杖をつき彼を見据えていれば先程のオッドアイの男性がこちらへと歩いてくる。
「そんなに穴が開くほどみたら、うちのミツが照れるから。勘弁してやってもらえるか?」
まさか、声をかけられるとも思っていなくて一瞬自分に声をかけられてるのかわからなかったけど、はっとすれば「申し訳ありません」と謝罪をする。
ふと目に入ったオッドアイの男性のネームを読めば"雨鏡"…という名前にまるで役名のようだなと思った。
店長さんでしたか。
でしたら彼は…と顔をあげれば「お待たせしました!」と笑顔の彼と目が合う。
とても元気をいただける笑顔で思わず…あれ?和泉…和泉…
「…………そうです、そうでした。思い出しました。」
「へ?」
「貴方が"三月くん"ですね。Aさんがお世話に…ということはそちらの"雨鏡さん"が"てんちょさん"…なるほど、僕はたまたま彼女のアルバイト先に迷い込んでしまったということですか」
「Aさん…ええええ!!お、お兄さん、Aの兄貴ってことですか?!」
「あ、いえ、僕は…」
「
「あ?…ミツ、あいつに兄はいない、一人っ子だ。あいつは」
「え…?でも、じゃあ……ええええ!!」
あはは、そんなに僕って若く見えるのかな。
声をあげて驚いてる彼に年齢をお伝えすれば、まさに驚きが止まらないという様子で申し訳なくなってしまう。
そんなとき、三月くんの後ろから現れた店長さんにぺこりと頭をさげる。
「いつもAさんがお世話になっております。父の碓氷伊吹と申します」
「
互いに挨拶を済ませれば、一安心してしまう。
彼でしたら、安心できるといいますか…根拠はないのですが、なんとなく彼の持つ空気が心地よいというか。
お会いできてよかった。
「今度お邪魔させていただくときにはお持ちします」
「お構いなく」
とコーヒーを出してくれれば「…じゃあ、旅館でだしてる甘味をお願いしても?」と声をかけてくれる。
「もちろんです。今度お持ちしますね」
にこりと微笑めば一杯いただく。
ん、おいしいです、とても。
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湊(プロフ) - モナカさん» モナカ様。遅くなってしまい申し訳ありません!コメントいただきありがとうございます。万理さんの小説も可能なら更新はしたいとは考えているので、筆がのりましたら是非復活させていただきますね! (2021年4月13日 20時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
モナカ - 更新楽しみにまってます (2020年9月19日 0時) (レス) id: 896fd3364c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - モナカさん» こんばんわ、ありがとうございます(●´ω`●)癒しキャラを想定して作らせていただいたのでそう言っていただけますととても嬉しいです(*´ω`) (2019年12月2日 17時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
モナカ - 更新ありがとうございます!お父さんとてもいいキャラですね!読んでいて何かほっこりしてしまいます (2019年11月29日 1時) (レス) id: 0b28f1db9c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - モナカさん» はじめまして!放置になっていてしまい申し訳ありません…!そのお言葉自体がありがたすぎて…はい。是非更新させていただきますね。 (2019年11月9日 8時) (レス) id: fc59f5796d (このIDを非表示/違反報告)
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