rain83 ページ5
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万理に連れられ、向かったのは屋外の展望デッキ。
時間帯も良く、陽が沈んだこの時間帯は滑走路がまるでイルミネーションのように見える。
そんな幻想的な空間であった。
「うわぁ、すごい綺麗…!飛行機がたくさん!それにすごく風が気持ちいい、、」
髪をそっと耳にかければ、うっとりと夜景を眺める。
そんな彼女の横顔をみれば、満足そうに微笑む。
万理「ふふ、実はこれだけじゃなかったり?」
「へ?」
万理「こっち」
言われるがままに手をひかれ歩けば、そこに広がるのは先程とは異なる景色。
先程までなんの変哲もないコンクリートでできた地面だったにも関わらず、
ここからは色とりどりのLEDライトが埋め込まれており、
まるでそこかしこに星々が散らばっているかのようなロマンチックな空間であったのだ。
「わぁ、、すごい、星屑マジックって感じ、、」
万理「綺麗だよね。定番のデートスポットみたいだけど、綺麗だなって思ったから」
「ふふ、いいんですよ。定番上等です、私は万理さんとここに来られたから、こんなにこの景色を綺麗だって思えるんです」
そう言ってのける彼女はやっぱりどこか男前で、自分の予想斜め上をいく。
くすっと笑えば、ぽんと頭に手をおけば不思議そうに自分を見つめる瞳。
その瞳に映る自分を見据えれば、なんて緩み切った顔なんだろう、と自身に呆れるほどだ。
万理「かっこいいこと言っちゃって。そういうことは俺が言わなきゃいけないことなんだけど」
「かっこいい?えへへ、嬉しい//」
万理「褒めてない。笑」
「いいの。私は褒められたって思ったんだから//万理さん?」
万理「ん?」
"ぎゅってしたい//"
なんて言われた日には、断る理由なんてどこにもない。
優しく抱き寄せれば、そっと髪を撫で口付ける。
「んっ、//どうせなら髪にじゃなくて、ちゃんと欲しいです//」
万理「ちゃんと?」
そっと頬に手をあて、首筋にかけ撫でれば、背中から強く抱き寄せられる。
それに加えて、こんな素敵な声で、、優しい瞳で見つめられてしまえば、
きゅっと心が締め付けられるのが嫌でもわかる。
嗚呼、だめだ――。
私、この
そう思ったときには、彼の背に私もまた腕を回していた。
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湊(プロフ) - モナカさん» モナカ様。遅くなってしまい申し訳ありません!コメントいただきありがとうございます。万理さんの小説も可能なら更新はしたいとは考えているので、筆がのりましたら是非復活させていただきますね! (2021年4月13日 20時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
モナカ - 更新楽しみにまってます (2020年9月19日 0時) (レス) id: 896fd3364c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - モナカさん» こんばんわ、ありがとうございます(●´ω`●)癒しキャラを想定して作らせていただいたのでそう言っていただけますととても嬉しいです(*´ω`) (2019年12月2日 17時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
モナカ - 更新ありがとうございます!お父さんとてもいいキャラですね!読んでいて何かほっこりしてしまいます (2019年11月29日 1時) (レス) id: 0b28f1db9c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - モナカさん» はじめまして!放置になっていてしまい申し訳ありません…!そのお言葉自体がありがたすぎて…はい。是非更新させていただきますね。 (2019年11月9日 8時) (レス) id: fc59f5796d (このIDを非表示/違反報告)
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