□69話 視点:橘 樹 ページ20
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ルイスに抱き着くあいつを見たら、奥から沸き起こってくる感情があって。
…勿論、無防備なわけじゃないのもわかってるし、相手がルイスだからよかったものの。
ああ、なんかむしゃくしゃしてきた。
歓迎会ももうお開きかというそんな時分――。
椿の手を握り、なるべく人がいない隅へと連れていけば、「樹？ねえ、樹ってば」と俺の手をひく椿。
振り返り視線を合わせれば背後に立つギルとモーさんが視界に映る。
だが、そんなこと今は関係ない。
「なんだよ」
「なんで、怒ってるの？説明してくれなきゃわからない」
怒ってる？誰が？
「別に怒ってないよ」
「嘘だ。じゃあ、私の目を見て話してよ…」
本当に怒ってるつもりなんてなかった。言われた今でも、よくわかってないんだ。
「お前さ、時計塔でもあんな感じだったのかよ」
「へ？なにが？」
「だから、さっきみたいに男にくっついてたのかって聞いてんの」
こんなこと言うつもりじゃなかった。
「…だとしたら？そんなの樹に関係ないじゃん！」
そう言い放った椿を目にすれば、完全に売り言葉に買い言葉状態で。
「そうだな、俺には関係ない…けど、それでいつか痛い目みても知らねぇから。今回はルイスだからよかっただけだ…少しは自覚しろよ」
言い放った言葉はすべて自分に返ってくるような気がした。
だけど、しょうがない。謝ろうと思えば謝れた。
でも、間違ったことを言ったつもりはない。
脳裏に残る椿の表情。きっと、俺は酷い顔であいつをみていたんだろう。
「ギル、部屋に戻るぞ」
部屋へと戻る廊下が長く感じられた。
それも背後から聞こえた盛大な溜息ではっとさせられる。
「なにか言いたいなら言えよ」
「今のお前にかける言葉などないわ。付けあがるなよ、クソガキ風情が」
「…俺はあいつのなんなんだろうな」
「そのようなこと、
いや、なんでもないわ。と、俺の隣を通り過ぎるギル。
はっとすればギルの手を握る。
「なぬっ、気色悪いわ！！握る相手を誤るな…おい、樹。なんだ、その
「ちょっと、振って頭冷やしてくる」
そんな返答を聞けば、金の輪を通じ世にも美しい日本刀が現れる。
そして、一瞥もなく踵を返すのだった。
□70話 視点:ギルガメッシュ(キャスター)→←■68話 視点:ルイス・スタインフェルド
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玲乃音(プロフ) - アルトリアとエミヤとのたい焼き話しが凄く気になります！！ 続き頑張って下さい (2019年11月7日 8時) (
レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 細波幸近さん» コメントありがとうございます。是非、妄想していただいて楽しんでいただければと思います！ (2019年10月22日 12時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
細波幸近(プロフ) - なかなか面白い展開ですね!ここでうちの子に見せたら面白そうとか妄想しちゃいますね (2019年10月22日 12時) (レス) id: a768fd0174 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 玲乃音さん» コメントありがとうございます。ルイスくんだからこそ一緒に入るのが許されたのではないかと思います。更新頑張りますね。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - ウワワ〜〜!!ルイスとギル様！！ 二人のお風呂シーン！！ 楽しそうだなぁ……ギル様と風呂仲間になりたいなぁ (2019年10月19日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ：なし。
作成日時：2019年10月9日 13時
