■38話 視点:ルイス・スタインフェルド ページ39
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開いたドアの方を見れば樹くんが立っていて。
大きなくまのぬいぐるみを見て目を剥いていたが一度
「よぉ、体調どう?」
「うん、お陰様でかなり楽になったよ。ありがとう」
しかし気になるようでちらちらとぬいぐるみの方を見ているらしい、ほしいのかな?
「あー…ご飯、食べれそう? 無理そうなら味噌汁だけにしようかなと思って」
「樹くんが作ってくれるのかい?それならば是非いただくよ。手伝った方がいいかな」
「いやいいよ。麟湖、誘おうと思ってるから…あ。絶対に覗きにくるなよ?」
一度釘を刺し、部屋を出ていく樹くんを見送る。
最後までこのぬいぐるみが気になりながら。
そんなに気になるものなのだろうか?
まぁ確かに、大の大人である俺が持っているのは可笑しいかもしれないがこれは可愛い妹が持たせてくれたものなのだから持っていかないという選択は端からない。
だがそれより。
「さて、行くか」
「ではありません。行かせませんからねマスター」
「何故だアルトリア、樹くんと麟湖さんが一緒にご飯を作っているのだよ? これは行って手伝いをするべ…うっ…」
突然襲ってくる吐き気に口元を押さえて耐える。
呆れつつも俺の背を撫でてくれるアルトリアにお礼を言うが、何故か直ぐに背から手を離してきた。
「? アルトリア?」
「…いえ、なんでもありません。それよりもマスター、体調が悪いのでしたら手伝いに行ってもも二人の邪魔をするだけです。ここは大人しくしておきましょう」
「だが…」
「でしたら部屋の片付けをしましょう。まだ途中でしょう?」
渋々頷いて片付けの続きをする。
クローゼットとハンガーを投影して持ってきた服をかけて収納していく。
アルトリアも手伝ってくれたのだが終始妹が持たせてくれたぬいぐるみを気にしているようで、どうしたのかと問うが。
「あのぬいぐるみ…」
と、だけ言って結局はなんでもないと話を終わらせてくる。
不思議に思うがアルトリアがそういうのなら問題ないだろう、なにせ俺の可愛い妹であるエリザベスが持たせてくれたものなのだから。
次戻る時には色々なお土産を持って買えってあげないと。
そう思いながら粗方の片付けを済ませておけば何処からか樹くんの声が聞こえてくる。
「あーテステス。昼ご飯の準備が整ったんで各自、切りがいい人から食堂に集合してください。あ、ルイスは今すぐくること。以上」
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新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 見に行ってみます (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» uranai.nosv.org/u.php/hp/hyuuga075 御姉妹のイメージとしてはこちらとなります。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 無理なら、次女の容姿はどんなのか聞きたいです。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» お気遣いありがとうございます。いえいえ、そこまでしていただかなくてもよろしいですよ。なんとか自分で無から有を産み出せるように努力してみますので。ご提案ありがとうございました。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» それなら、自分が書きましょうか?次女の容姿がわかれば書けますよ。 (2019年10月9日 15時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。
作成日時:2019年9月24日 22時