【ハリポタ】君のおとしもの (ページ5)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:3,994 hit

03 ページ5

・

杖を見つけたのが昨日。そして私はまだ誰のものかわからない杖を持っている……つまり持ち主が見つからないという事だ。ちなみに昨日はそのままレイブンクローの寮に持ち帰った。

探してもらうのを教授に頼んでもいいとは思うけど、もし仮に私がその立場だったら顔から火が出るくらいには恥ずかしいと言い切れる。面倒事は嫌いだけど、流石に私もそこまで鬼ではないし。

「はぁ……」

「A大丈夫？昨日から元気ないけど」

私のついたため息に友人が心配の声を掛けてくれたけど、ちゃんとした言葉を返すのも面倒で適当に流しておいた。
そのままなんとなく時間が過ぎていき、これから午前中最後の授業が始まる所。マクゴナガル教授が教えていて、今日はグリフィンドールと合同だった。

「Mr.ブラックとMr.ポッターは欠席ですか」

授業が始まった途端にため息をついたマクゴナガル教授に同情する。その呟きを聞いたであろう他の生徒もヒソヒソと「悲しい」などと言っているのを聞いた。心なしか隣の席の友人も悲しそうに見える。

ホグワーツ3年生…私達と同級生なら理由はすぐわかる。(後輩先輩でもわかる人はいるかもしれないけど)理由は簡単、みんなの注目の的____シリウス・ブラックがいないからだった。

「Mr.ペティグリュー、何か知りませんか？」

ペティグリュー……ブラックの友人の1人で、よく一緒に行動をしているのを見かける(私にはくっついてようにしか見えないが)
人気者のブラックとそうでないペティグリューが一緒にいるのは傍から見れば不自然で、一時期話題になった気がする。ヒッと小さめの悲鳴？をあげたペティグリューは、早口で続けた。

「シッ、シリウスが杖なくしたとか、僕知りませんから‼」

コイツ馬鹿だ。___きっとこの場にいた全員が思ったこと間違いなしだ。
それと同時に、つーー………背中を嫌な汗が伝った。