【ハリポタ】君のおとしもの (ページ2)

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「何これ」

思わずそう呟いてしまったのも、今この状態では不可抗力だ。誰もいない廊下で1人、頭を悩ませていた。
図書室の帰り道。人通りの少ない、ちょっとした抜け廊下に入ったら奇妙なものを発見してしまった。

落ちている、置いている。どちらとも言い難いが、廊下のド真ん中に杖があるのだ。もう1度言う。廊下のド真ん中に____だ。

「うーん…」

“危ない”
脳はそう判断しているけど、人間好奇心には到底叶わない生き物だと思う。ちょっとくらいなら……と杖を持ってみた。

何も起こらない。

拍子抜け、というのが正しいのだろうか。呪いがかかっていても困ったが、本当にただのおとしものだった。

それにしてもこの杖の持ち主はずいぶん間抜けなんだなあ…と思う。いつ落としたのかは知らないが、明日の授業で困る確率は100%だろう。

「めんどくさい」

思わず愚痴を漏らしたけど、しょうがない事だと思う。
これを見つけてしまったからには、まさか見捨てるわけにはいかない。寮も、名前も知らない誰かさんに届けなければいけないと考えると頭が痛くなってきた。

_____最もそれは、次の日にはもっと頭が痛くなる出来事に変わっているのだが。

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