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誰もいない3階のエレベーター前
隼くんのせいで熱を持ってしまった唇
隼くんのせいで強く脈打つ掴まれた手首
隼くんのせいで止まらない涙
隼『 ごめん、 』
私の顎を持ち上げてた大きな右手で、今度は涙を拭う隼くん
ダメだ、なんにも整理が追いつかない…
「 …はやとくん、あの、 」
隼『 うん、ごめんね、ごめん 』
「 わたし、 」
隼『 うん 』
「 …どうすればいい、の、 」
隼『 …はぁ、ふはは、うん、そうだね 』
言葉が全然出てこなくって、どうしたらいいのか分からなくて、ぼやける視界の奥に隼くんを見据えると、いつもみたいに柔らかく笑って、私の頭を肩元に引き寄せた
「 もう無理… 」
隼『 うん、俺も無理、俺も無理だからさ、Aちゃんの返事聞きたいんだけど 』
「 …そんなのだって、だって、 」
大好きな隼くんの香水の香り、大好きな隼くんの筋肉質な肩、もうほんとになにがなんだかわからない。
「 もう……大好き… 」
隼『 誰のことが? 』
「 はやと、くん、 」
隼『 よく言えました 』
「 ……もう! 」
咄嗟に隼くんの腕の中から脱出すると、いつもの隼くんが、少し上からちょっかいを出してくる
ほんとに、私はこの雰囲気が好きで、さっきまで馬鹿みたいに何も考えられなかった頭が、徐々にいつも通りにと戻っていく
隼『 ファーストキスだった? 』
「 そんなことないもん! 」
隼『 Aちゃんの もん は強がりだもんなぁ 』
「 え、そんなとこないも、ん、 」
隼『 ほんとに容量足らないね、Aちゃんの頭 』
「 … 」
隼『 ごめんごめん、そんな顔しないでよ俺の彼女なんだから 』
「 か、かの、! 」
は、隼くんの意地悪がいつにも増して甘い!!ほんとに困る…!!
隼『 俺はAちゃんの彼氏で、Aちゃんは俺の彼女 』
「 は、はい… 」
隼『 ……ふぅ、 』
「 ? 」
隼『 めちゃくちゃ緊張した… 』
「 えっ、そうなの?! 」
隼『 …いや、 』
「 やばい、好きすぎる… 」
隼『 もう帰るよ 』
「 うん、 」
この前貰った指輪に似た指輪を嵌めた隼くんの左手、私の掌を掴んで満足そうな顔
もう、おもちゃでもなんでもない、これからは隼くんの隣で正々堂々愛されよう。
それはもう、隼くんのお気に召すままに。
END.
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しおり(プロフ) - ずっとずっと両片想いだった2人がやっと意思疎通できましたね(TT) 腕掴んだところからの隼くんがすっごくかっこよかったです、、 そしてなーちゃむさん、おきめすお疲れさまでした!これからも楽しみにしてます^^ (2018年4月20日 19時) (レス) id: a5d5cf03d8 (このIDを非表示/違反報告)
こもりす(プロフ) - わわわ、ついに!!(〃▽〃)すごくキュンキュンしました!! (2018年4月19日 23時) (レス) id: 0ea86e4b3c (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - このお話大好きです!隼くん可愛すぎて独り言言いながら見てます(( 忙しいと思いますが、更新楽しみにしています!! (2018年4月18日 2時) (レス) id: ff8702237c (このIDを非表示/違反報告)
まい - 久しぶりの更新ありがとうございます。楽しみにしてました!相変わらずの隼くんで嬉しいです。 (2018年2月20日 22時) (レス) id: 78a8f8d000 (このIDを非表示/違反報告)
2e2r2k(プロフ) - 久々に更新したとおもったら、こんな感じですか。 (2018年1月17日 6時) (レス) id: 65da477085 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なーちゃむ | 作成日時:2017年9月17日 22時