8 ページ8
夕御飯を済ませお風呂に入り、ゆっくりテレビを見ていると電話が鳴った。
画面を見ると予想外な人物。
左馬刻くんからだった。
「もしもし」
『よう』
「どうしたの?」
『無事に帰れたかよ』
「え?うん、もう家だけど…なんで?」
『あ?なんでじゃねーよ、お前乱数の車に乗ってただろ』
何で知ってるの??
『駅に着いたら、偶々見たんだよ、お前らが手繋いでんの』
お前ら知り合いだったのか。と不思議そうに聞いてくるものだから経緯を説明した。
『お前は学ばないタイプか?知らねぇやつにノコノコついていくんじゃねぇよ!』
急に怒鳴られてスマホを思わず耳から離した。
「そんな怒らなくても!知らない人ってわけじゃなかったし…」
『は?お前はポンコツか?黙って銃兎に送られてれば良かったんだよアホ。変な気使いやがって』
うっ…そう言われれば確かにそうだったかもしれない…。
変な気?
『乱数に何か言われたか?』
「え、別に何も…連絡先は渡されたけど」
モデルの話は黙っておこう。
『絶対連絡すんなよ、アイツには関わるな。碌なことねぇから』
「う、うん」
『何も無かったならいいわ、切るぜ』
心配してくれたの?
「待って!左馬刻くん!」
『んだよ』
「銃兎くんから聞いたんだけど、犯人見つけてくれたの左馬刻くんなんだってね。今日お礼言いたかったんだけど会えなかったから…ありがとうね」
ん?返事がない。
画面を見るけど通話は切れていない。
「聞こえてる?」
『おう』
「今度お礼させて」
『なんだよ、雪でも降んのか?』
「失礼な。ご飯でも奢るよ」
『ふっ、うまいところ連れていけよ』
「探しておきます」
また連絡すると言って電話は切れた。
左馬刻くんって結構優しい人なんだ。
話せば分かる人なのかも。
ヨコハマでおいしいお店探してみよう。
ヨコハマに行くことが楽しみになってきた。
戻ろうかな、ヨコハマ。
14人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チミ(プロフ) - 曇天に笑うさん» 小説を読んでいただきありがとうございます。曇天に笑うさんの仰る通り「佐」となっていた箇所が複数ございましたので訂正致しました。ご指摘ありがとうございました。 (2020年4月14日 15時) (レス) id: 45074b8498 (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う - 佐馬刻の佐が違う左だけど (2020年4月14日 13時) (レス) id: 96967fede0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:那賀川かがな | 作成日時:2019年9月24日 2時