10-1.経過 ページ19
病院に付いた時には叔父さんはもう息を引き取っていた。
安らかだった、と看護師から告げられた。
俺のせいだ。
誰も口にしないけれど、多分あの場に居た親族全員が思っていたであろう。
俺と関わっていたから、叔父さんは死んだ。
原因がどうとか、体質がどううとかじゃない。
「俺が叔父さんを殺した」
もう帰って良いよ。
空気から言われた言葉を機敏に察知して俺はロビーで待っていた空却の元へ戻った。
間に合わなかった、呟いたのは俺だったか、空却だったか。
「付き合わせて悪い、後1人で帰れるから。ありがと」
「はァ?ここまで来たんだ、どーせならさちの家まで送ってってやるよ」
有無を言わさない雰囲気に圧倒され先程と同じ道を逆から辿った。
夜も大分更けていた街は、夕日が溶けた藤色から夜の藍色への境にたゆたっていた 。
葬儀が終わった、事務所は叔父さんの友人が引き継ぐことになった。
何も消化出来ないまま、時間が過ぎた。
数ヵ月が経った気もするのにまだ、2週間しか経っていないらしい。
人が死んだところで地球は変わらず回り、社会は動く。
当たり前が心をきん、と打つ。
ぴこん、と阿呆見たいに軽い音が響き、ぼうっとした頭て俺はスマホを手に取った。
過去の俺からのメールだった。
[ 明日Bad Ass Temple 空却くんの写真集撮影。羨ましい、早くやりたい。楽しみだね ]
白い光に浮かぶ文字の羅列にぶわっと、背筋が粟立ち汗が滲んだ。
人はいつか必ず死ぬ。
そうやって俺の大事な人は居なくなっていく。
母も、幼馴染みも、父も、弟も、ペットも、恋人も、叔父さんも。
いつか空却でさえも。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
閲覧ありがとう御座います。
作者です。
次話に嘔吐描写が含まれます、苦手な方自衛お願いします。
飛ばして読んで話が分からなくなる、ということはないので飛ばして頂いても構いません。
拙くは有りますが、頑張って書いていくのでよろしくお願いします 。
守澪 、
69人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
守澪 、 - Mad Sick Bad*さん» 閲覧 、コメントありがとうございます 。空却くん良いですよね 。公式のかっこよさを小説で表現し 、惚れて頂けて嬉しいです 。もう少し続けていこうと思うので 、これからも宜しくお願いします 。 (2020年1月20日 19時) (レス) id: f62cf8cecd (このIDを非表示/違反報告)
Mad Sick Bad* - 空却くん可愛いし綺麗だし、格好いいなァ。惚れ直す。 (2020年1月19日 18時) (レス) id: 9175532e2c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:守澪 、 | 作成日時:2019年12月18日 20時