ヨコハマ監視 1-2 ページ9
「あの……碧棺さん、入間さん。どうかされました?」
毒島さんが部屋を出ていったところで聞いてみる。
「別に、なんでもねぇぞ?」
「えぇ、なんでもありません」
絶対嘘だ。もうちょっと押せば教えてくれるかな?
「教えてください」
「「……」」
二人とも黙り込んじゃった。気まずいんだけど。
しばらくして、毒島さんが戻ってきた。
「出来たぞ」
二人の様子がおかしくなったのは、毒島さんが料理を作る、って言ってからだから、料理に何かあると思った。けど、そんな事ないじゃん! めっちゃおいしそうなカレーじゃん!
「いただきます」
うん、おいしい。すごくおいしい。ちょっと苦かった気もするけど。
「左馬刻と銃兎は食べないのか?」
「俺様はさっき食べたから、いいわ」
「私も、大丈夫です」
カレーを食べてからは、ゲームした。イケブクロでもゲームしたな。ゲーム好きだから、いいか。
「毒島さん、強いですね」
「そうか?」
「初心者でこのスコアは出せませんよ」
さすが元軍人。強い。
「おい、そろそろ帰った方がいいんじゃねーか?」
「あ……そう、ですね」
「私が送ります」
駅まで入間さんに送ってもらった。思ったんだけど、イケブクロの人も、ヨコハマの人もかっこいいよね。めちゃくちゃ。お兄ちゃんはかわいい感じだから、新鮮だわー。
「あ、ここまででいいです」
「分かりました。では、また」
「はい、また」
疲れた。やっぱり、口実大事。ちゃんと考えよう。明日はお兄ちゃんの所に行こう。
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