【ヒプノシスマイク】おい、こいつどうにかしろpart5

story132 ページ14

｢はっ、罪を償えだ？
お前に言われて俺が動くとでも思ってんのか？｣

｢……自分からやる気はないと？｣

｢当たり前だろ？
何を今更、もうあれから5年経つんだ｣

｢…………！
5年経ったからもうお終い、なんてことあるわけないでしょ！？｣




本当になんて奴なんだろうか


ここまで最低な奴に今まで出会ったことない




｢A、今は冷静になるべきだ｣

｢貴女が感情的になればなるほど向こうの思うつぼです｣

｢理鶯さん、銃兎さん……｣




そうだ、今は私が落ち着いていなきゃだめだ


私は再度奴と向き合った





｢あんたがもう償う気がないならこっちから動いてもらうから｣

｢……は？｣

｢あんたは私のことを
『俺の玩具』
って思ってるんだろうけどさ
その玩具にも、感情あるの知ってる？｣




『あぁ、後人望……とかね？』


そう言うと奴は再度私を睨みつけてきた


その目にはもう慣れたよ


情報屋になってから何度も何度も恨まれて、その目を向けられてきた


それでも私がやめなかったのは、彼との思い出が唯一私をつなぎ止めていてくれたから





｢もう、これで最後だよ｣

｢さっきから何言って……｣




奴がそう言ったときだった




｢そこまでだ、下郎共｣




カツカツとヒールの音を鳴らし、私と違って色んな所が大人びき、凛とした彼女を見て私はホッと胸を撫で下ろした




｢待ってたんですよ、無花果さん｣

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