◇142◇ ページ44
ツナくんは、私とああしてくっつくの、嫌じゃないのかな
嫌じゃないから…してくれたんだよね
もし、苦しんでるのが私じゃなくて、ハルちゃんや京子ちゃんだったとしても……同じことをするのかな
ツナくんは優しいから…あれはただの優しさなのかもしれない
でも……
ハル「まさか、全く気付いてないなんて言いませんよね？」
ハルちゃんの言ってたことが脳裏に浮かんで、頬が火照る
私が自分のことしか見えていなかっただけで…意識して思い返してみると、彼はいつも分かりやすく好意を示してくれていたのかもしれない
こんなの思い上がりだって思う、けど…
あの時も、あの時も…ツナくんは、
「っ…、」
臆病な私はばふっと布団に潜ってそれ以上考えるのをやめてしまった
…
夕食後、1人シャワー室に向かおうとした私を、京子ちゃんとハルちゃんが引き止めた
そして「湯船に浸かって温まった方がいい」と、強引に大浴場に引きずり込まれたのだった
京子「お兄ちゃん達、昨日はカップ麺みたいだったけど…今日は栄養のあるもの食べてるかなぁ…？」
ハル「ツナさん達が本当のことさえ教えてくれれば、飛んで行ってご飯作るんですけど…」
私がボイコットをやめるより先にツナくん達が折れてくれないかなって、期待もしていたけど…
意外と頑なで、正直驚いてる
ビアンキ「…あなた達はツナ達がすぐに降参すると思っていたみたいね。私はそう簡単にはいかないと思うけど」
「えっ、」
ビアンキ「理由は2つね。1つは、あなた達に変わって欲しくないのよ」
京子「変わる…？」
ビアンキ「秘密を知れば、あなた達は今までのあなた達とは違う人間になるわ。それを恐れてるの」
ビアンキさんが、意味ありげにちらりと私を見た
ビアンキ「気になる相手ならなおさら、ね」
「！」
ビアンキ「気になる人がいつまでも変わらないなんて、男の幻想にすぎないんだけどね」
「…、そう、ですよね」
自分に向けられた言葉ではないと分かっているけど…ギクリとしてしまう
私は…私の気持ちを知られるのも、彼の気持ちを知るのも怖くて
“今のまま、ずっと、変わらず”…なんてこと、無理だと分かっていながら、望んでしまっている
背中を押してくれたハルちゃんには申し訳ないけれど…私には今以上のことを望む勇気はない
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「リボーン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイシー(プロフ) - 今まで白ツナや黒ツナ等だったので、ハイパーって新しい！と思ったのと同時にハイパーツナ君に惚れてしまいましたｗハイパーでもツナはツナのままのところとかがすごく可愛らしいし、戦闘シーンはかっこいいです！これからも頑張ってくださいっ!!! (2015年6月22日 7時) (
レス) id: dfd3b15349 (このIDを非表示/違反報告)
あやにゃん(プロフ) - 夏みかんさん、初めまして！ハイパーカレシ、ツナのちょっと不器用な感じと、夢主ちゃんのツナへの思いがもうたまらないです！ご自分のスピードでよろしいので、更新頑張ってください！応援させていただきます！ (2015年6月9日 2時) (レス) id: 75663eea7a (このIDを非表示/違反報告)
ユズ(プロフ) - 突然失礼します。とってもいい小説なのでコメントさせていただきました。ツナさんと夢主の今後が気になりますが、雲雀さんと夢主の関係も気になります!!いったいどんな関係なのですか!?(これは聞いちゃダメか(笑)とっても気になります。頑張って下さい,応援しています。 (2015年5月25日 19時) (レス) id: be793533bd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：夏みかん | 作成日時：2015年5月21日 16時
