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12 話 ページ13

Aと他愛もない話をする。
今日のクラスの様子だとか、部活だとか。

いつものように盛り上がった。


しかし、心なしかAが考え事をしているように見えた。

いつもよりも小さな違い。
この違いに気付けたのは俺たちがいつも一緒にいるからだろうか。

「なんか考え事してるな」

Aの肩が少し上下する。
図星のようだ。

「何溜め込んでんだよ。
話してみろ、聞いてやっから」


俺ではダメか。
相談相手にもならないか。

断られたらそのくらい返すつもりでいたが、Aはすんなりと認めた。


「実はこの話をするためにお前を待ってたんだよ」

なんだ、そうだったのか。だったらさっさと言えばよかったのに。



「では、問題です」

思わずは?と聞き返す。
いきなり問題とはどういうことだろうか。


「まあ聞けよ。

最近の事件と言えばあの事件だろ?」

「ああ。お前が解決した事件だろ?」

「正解」


なんだ、ふざけているのか。
いつものノリでこんなことをしているのだろうと思った。



「それでは本題に入ります」


「あの中で最も罪が重いのは誰でしょうか。」


その質問に答える為に俺の脳は最大にはたらいた。

"罪"
あれはそこまでの事件だっただろうか。

むしろ逆ではないだろうか。
Aの活躍によっていい方向へと彼女たちは進んだ。

彼女たちに罪はない。



俺はこの時からもう間違えていた。

「はい、時間切れ」

なぜなら、Aの出した正解は


「俺が思うのはね。
それがどう考えても自分だったってこと」


彼女たちに向けたものではなく、自分に向けたものだったからだ。

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かミエ(プロフ) - ヒグレキさん» 黒尾がいる限り、きっと彼は幸せですよ……(`・ω・´) (2017年11月22日 17時) (レス) id: 450affa156 (このIDを非表示/違反報告)
ヒグレキ - とっても良い物語だったわ!夢主くんは幸せになったかしら、、 (2017年1月21日 8時) (レス) id: 3bbc5d11c3 (このIDを非表示/違反報告)
かミエ(プロフ) - √0さん» ありがとうございます。そんなことを言ってくださるとは…! はい、これからも努力させていただきます! (2016年12月11日 21時) (レス) id: c1f7ffbfd5 (このIDを非表示/違反報告)
√0(プロフ) - 初コメ失礼致します。とても感動するストーリーでした‥‥!この様な文章を著す事の出来る作者さんに、感銘を受けました!これからも頑張って下さい! (2016年12月1日 7時) (レス) id: a171e3b181 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かミエ | 作成日時:2016年10月24日 21時

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