今宵、貴方と最後の晩餐を

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この施設を出る方法がいくつかある。

一つは自立をすること。
ようは、「大人」になることだ。
自立をして、就職なんかをして
ここをでる。

そして、もう一つ。



親を見つけること。


それは、自分の実の親を見つけるのももちろんそうだけれど
それが、里親でも構わない。
どんな形でも、家族を見つければ良いのだ。
つまり、私は、ここから出ようがない。
ずっとずっと、この中で。
少なくとも、高校生である今のうちは。

私はもう、母が私を生んだ時の年齢を超えてしまった。
あと少しだ。
あと少しでここから出られるかもしれない。
でも、その少しが長い。
もう、限界かもしれなかった。


美雨に、会いたいと思った。

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