【風・雲雀】philemaphobia2【ディーノ】リク募集中 (ページ9)

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フィリスページ9

フ「久しぶり、ディーノにAくん」

D「あ、あぁ…」

『どうも…』

フ「ふふっ、ディーノお見合いだからって幼馴染なんだもの緊張しなくていいのよ」

D「そ、それもそうだな！」

あぁ…何年ぶりなんだろうこの人を見るのは。薄いピンクのショートカットの髪にブラウンの瞳。まるで名前そのままじゃないかという感じの人だ。

神話に出てくるフィリス。フィリスは気に首を吊って自殺する。だけど彼女の墓からアーモンドの木が育ち…夫が帰ってくるときに花を咲かせる…それがフィリス姫の話だ。

アーモンドの花言葉は永久の優しさ・希望・見守っている…花と同じ髪…木と同じ目をしているこの人が嫌いな理由は一方的すぎることぐらい僕だって理解してる。

フィリスは自他認めるほど美人だし僕の知る中ではここまで綺麗な人は見たことがない。だからディーノにはもったいないぐらいだし…でも並ぶと正直お似合いだと思う。

『(お見合いでも…婚約でも勝手にすればいいのに…なんで僕までこんなところに…)』

とは思ったが念入りにリオネルに坊ちゃんのこと頼みますねって言われて断れなかった僕も僕というか…リオネルが黒かったから押されてしまったんだから文句言ってもしょうがないんだけどね。

フ「でも婚約して結婚したら…Aくんが私の義理弟になるのよね？可愛い弟ができて嬉しいわ」

こういうところも大嫌い…だって嫌いだと思っている自分が醜く見えるから…

『ありがとうございます…いつも兄がお世話になってます…』

フ「いい子なのね、いえいえ…こちらこそ」

こんな言葉の羅列…綺麗事なのに

フ「それで…何話したらいいかな…幼馴染だから知りすぎて分からないよ…ね」

『…っ』

D「そ、そうだな！！どーするかな…」

二人は恥ずかしそうにそうはにかむ。

すごく不快だ。…不快？何が？…わからない。

いいじゃないかすごく楽しそうな雰囲気だし、僕が不快になることなんか何もない。二人がお互いにお互いに好きになるならそれはそれで構わないじゃないか。

それに美人が姉さんになるのも全然困らないはずだしな。

なのになんでこんなにモヤモヤするんだろう…

『ごめん、ちょとお手洗い』

D「ん？そっか、迷うなよ」

『ばーか、そんなに広くないのに迷うわけないじゃん』

D「そうだな(なでなで」

自分が何考えてるのかよくわからないや。頭冷やしてこよう…少しは落ち着くだろう。